10年以上愛された役モノ機シリーズ
パチンコ全体からみれば割合的にはマイナーと言わざるを得ない役モノ機。そこに当時は珍しかった異業種コラボとして登場し、人気を博したのが初代の『CR餃子の王将』。2009年のことである。そこからの10年以上もの間、役モノ機の一線で活躍した貢献度というのは計り知れない。そして、シリーズ3作目となるのが今回撤去となる『CR餃子の王将3』。
これまでに異なるスペックも多数登場したが、設置残存数から察するに一撃必殺の大量出玉獲得タイプに魅力を感じた方が多いのだろう。しかし、個人的にはそんな出玉力よりも、玉の動きやドット(液晶だけど)演出の完成度に感銘を受けた。復活演出時のヒロイン将子ちゃんのセリフ「店長には内緒だよ♡」なんて言いながら図柄が揃うアクションは、センスが高すぎて餃子も思わず焦げるレベルだ。
だから、そんな完成度の高い演出をより多くの人に楽しんでもらえる甘デジタイプがもっと浸透して欲しかったんだよね。実際は見つけるのが困難なくらいの少ない導入台数だったけど(笑)。引ける気がする「おかわりタイム」も、またMAXタイプとは違った味わいがあって好きだったんだけどなあ。自分の趣味嗜好が世間とかなりズレていることを痛感させられた機種でもあったよ。
受け継がれ進化していく役モノ
そして、役モノ機には欠かせない役モノ部分。別の場所でも書いたとは思うが、餃子の王将3で唯一の欠点と感じていたのが、期待感のだいぶ少ないノーマルルート。包丁ギミックに引っかからないと察した瞬間にその玉は死んでしまっていた。この欠点は、後継機である『Pすしざんまい』にて見事に解消されている。とはいえ、2個連続で玉が飛び込んだら向かうSPルートや、その上位であるVIPルートの存在は打ち手にすっかり浸透し、思わず他メーカーも真似してしまうくらいの高い完成度だった。
残念ながら、CR餃子の王将3はもう打てなくなってしまうが、役モノを進化させた『Pすしざんまい』はまだ現役だし、異業種コラボとして近々登場する『P yes! 高須クリニック~超整形BLACK~』も相当楽しみだ。契約期間等の諸々大人の事情で餃子シリーズ4作目の登場はなかなか厳しいかもしれないが、CR餃子の王将シリーズの輝かしい栄光や意思はしっかり受け継がれている。だから、今は悲しみよりも期待感の方が高い。ありがとう、豊丸産業! そして、ありがとう、CR餃子の王将!!
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