普及したという意味では間違いなく成功

※過去の「それはきっとこういう事情」はコチラから！

チワッスあしのです。

パチンコ・パチスロにまつわる答えのでない疑問についてふわっとした形を与えるこちらの企画、今回は「結局、スマスロは成功だったってことでOK?」というもの。

ふむ。なるほど。これは普通に考えて「正解だった」しかなさそうな気がするんですが、まあ未だに「メダルが出ないとパチスロじゃねぇ」みたいな意見も無くは無いと思いますし、そもそも発表時には諸々の事情により「コケるかもしれない派」というのがまあまあ居たのも事実。

とりあえず、歴史を振り返ってみましょうか。

それまで「管理式遊技機」あるいは「メダルレス遊技機」と呼ばれてた次世代パチスロが正式に「スマスロ」という名称に決まったのは2022年の中頃。ユーザーへの発表は参院選の時期でした。

7月には「パチスロサミットONLINE」上にて筐体の写真の発表があり、そこで転送ボタンと枚数表示窓の存在が判明。そして9月にはローンチ機種として「Lバキ」「Lアナザーリノヘブン」「Lヴヴヴ」「L鏡」が大々的に発表されることになりました。

このうち「鏡」を除いた3機種は足並みを揃え11月21日に、「鏡」は二週遅れの12月5日に稼働開始となったという、ここまでがいわゆる「スマスロ第一弾」です。

翌年3月27日は上記の「パチスロサミットONLINE」が主導する「スマスロ、はじまる。プロジェクト」がスタート。ここでは「L北斗」「Lゴブリンスレイヤー」「L銭形」「Lソードアート・オンライン」の4機種がまとめて推されており、稼働開始日こそバラバラですが業界的にはこの辺を「スマスロ第二弾」としていたようです。

ここから先は釣瓶打ちの如く新機種が出まくるので「第◯弾」というまとめ方は出来なくなりますが、この第一弾と第二弾だけはそれが可能。なぜなら発売時期に4ヶ月以上の開きがあるから。つまり第一弾の稼働開始から第二弾が出るまでの4ヶ月間は「スマスロが出なかった期間」だったんですね。

今思うにこれは意図的な調整だったんでしょう。というか部材不足によりスマスロ用ユニットの製造が遅れており、あんまりスマスロを出されても資金力のある大手に導入が集中しちゃうわけで、ここの4ヶ月間は緩衝期間として設けられた意図的なものだったと思います。

が、実際にはこの時期のスマスロは宙ぶらりんの状態でありまして、このまま広がっていくのか、パロットみたいな道をたどるのかは、人によって判断が分かれてたと思います。

理由は色々ありますが、単純にユニットの導入コストが高いためスマスロ化しないほうが楽な店が多かったこと。それからほんとにメダルなしの機械がユーザーに受け入れられるのか最初の4機種ではβテストとしてのサンプルが不足してたとこと。そしてさらに最初の4機種のうち「ヴヴヴ」以外の機種の失速が早かったこと。

この辺により「どうせ消えていくだろう」と分析する人も少数ながらいました。

かくいうオレもメダル機の規制を残したままスマスロにのみ有利区間の上限ゲーム撤廃というインセンティブを付けたことについては当初ちょっとだけ嫌な感じがしてたんで気持ちは何となく分かります。

が、メダル機とスマスロの両方をいつまでも並走させるわけにはいかず。どっかの段階では「完全移行」を目指す必要がある以上、同じ内規で足並みを揃える意味はあんまりないわけで。いまとなってはこの辺も「しょうがないよね」と思ってます。

はい、長々と振り返りましたけども、いまのホールを観るに、どうでしょうね。スマスロ。成功してるんでしょうか。

「L北斗」という偉大なる牽引作がなかったら正直ちょっと怪しかった気もするのですが、普及したという意味では間違いなく成功してます。

ただ、設置がいっぱいあるから成功してるという考え方も多分違って、例えば10年・20年後に振り返った時にどうなるかというのが多分今回のお題の本質だと思われます。

そう考えると今のところはまだ歴史の評価みたいなのは出てない。

スマスロ最初期から根強く残る「スマスロは上位ATに入ってから勝負」みたいな風潮について、あくまでもオレ個人は明確に「なんか間違った方向に行ってんな」と思ってます。

んで、そう思ってる人が多いからこそ、最近はそればっかりがウリであろう機種の稼働低下がめちゃくちゃ早くなってんじゃないかなと思われ。どの台とは言わないけども。アレとかアレとかアレとか。

というわけで、今回のお題である「結局、スマスロは成功だったってことでOK?」に対応する、あくまでもオレの答えはこちら。ドン！

設置シェアでみると大成功だけど、上位AT路線への舵取りは判断が分かれるんじゃないかな。

これです。

はい、以上！　オレの計算が正しければコレがアップされるのは大晦日かその前日になるはず。でも多くの人は年明けに読むだろうから両方挨拶しときます。

今年もお世話になりました。あるいは、今年もよろしく！