ハネモノや一発台ではもちろんのこと、デジパチでも最近では盤面だけでなく筐体のあらゆるところに設置されてきた「役物(役モノ)」。
中には“ギミック”と呼ばれて巨大化したり、パチンコの進化とともに現在に至るまで発展し続けてきた。
そんな「役物の世界」を振り返るのが、このコーナー。
今回取り上げるのは、「CRまわるくんSP」(2001年・DAIDO、現ビスティ)だ。
それでは、GO!!
2001年に復活した“権利モノ”はアツかった!!
2001年9月、当時の状況はと言えば「大当り確率1/315.5・確変突入率1/2・1回ループ・リミッターなし」という画一化されたスペックのデジパチ(CR機)で溢れた、液晶搭載機の天下…そんな折に、役物メインの「新生権利モノ」として登場したのが本機である。
ニューギンの「連発花火(正式名称CRファイヤーボール2)」が第1弾で、本機は第2弾として同時期にホールへ登場したワケだが、等価ボーダー19前後のデジパチが大半を占めてる中で、本機の等価ボーダーはなんと「0.64(※パチンコ攻略マガジン2001.10.27号)」。1000円で1回転できれば勝てちゃうという、とんでもない台だった。
それでは、そのゲーム性をおさらいして行こう。
まずは盤面左下にあるオトシ(open)に、ハネモノと同様に玉を入れる。
すると上の電チューが2回開放(1回目:0.1秒・2回目:0.4秒)するので、この間に玉が役物内に入ればチャンスとなる。
玉が回転体の矢印先の穴に入賞(※表面上は1/5)すればドットデジタルが回転し始め、「3」か「7」が停止すれば大当りの権利が発生。確率は1/11.4。1桁ドットながらリーチアクションは4種類あり(期待度はスリップリーチ<スクラッチリーチ<カウントダウンリーチ<フラッシュリーチ)、その究極のシンプルさが逆に異常なまでのアツさを助長していた。
新装初日はあちこちのシマが鉄火場に!!
権利発生後には最終的にドットの左右にあるランプによって確変or通常が決定される。確変突入率は1/2・以後1回継続・5回リミッター。確変中は電チューの開放時間が5.5秒(1回)と長くなり、デジタル確率が1/6.1にアップ。権利発生中は右打ちで16Rを消化。1回の出玉は約2300個(※当時のCRデジパチなら平均2100個くらいなのでやや多め)、リミッターまで確変が続けば一撃万発超えとなる。
また、デジタル回転開始時に盤面ランプが消える「消灯予告」というプレミアムもあり、発生で大当り確定となった。
とにかく、液晶搭載の他のCRデジパチとは、「1回転」の重みが全く違う機種だった。新装初日にシマが鉄火場と化したホールも多々あった。先述の「連発花火」と一緒にホールを賑わせたのは間違いない。ただ、トータルスペックの甘さや消化スピードの速さの代わりに投資スピードも激速(※釘次第)で、ハイリスク・ハイリターンという側面があったのは言うまでもない。
こんな台、令和のこの世に復活しないかな?
<つづく>
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