機種名だけではどんな機種なのか想像もつかず（!?）、あまりにもクセが強すぎたために（!?）、どこにも記録が残っていないような迷機を取り上げるこのコーナー。
今回取り上げるのは、「CRビジトジの忍気爆発!」（2007年・Sammy）だ。
それでは、レッツラゴー!!

お笑いプロダクション・人力舎に所属する芸人たちによるオールスター・ユニット『ビジトジ』は、当初はCDデビューするために11組によって結成された（※社長が作詞家デビューする為）。その後、「世の中をもっと楽しくするプロジェクト」の一環としてパチンコ・パチスロで同時に登場（パチスロは銀座から発売）したのみならず、DVD発売やイベントなど多岐にわたって活動していくことが発表され、アンタッチャブル・アンジャッシュ・北陽・おぎやはぎ・ドランクドラゴン・キングオブコメディ・東京03・田上よしえの8組に絞られた。ちなみに『ビジトジ』の由来は「ビートルズのように誰からも愛される人力舎のオールスターユニットになることを目指して、2つの卵とじのようにまとめる」という意味から来ているらしい。

パチンコのスペックは4種類あり、『SVW』が大当り確率1/348.6→1/34.9・出玉約1890個・確変突入率62％・すべての大当り終了後に時短100回のハイミドルタイプ、『FVW』が大当り確率1/316.6→1/31.7・出玉約1890個・確変突入率51.9％・すべての大当り終了後に時短20or30or50or100回のミドルタイプ、『LNV』が大当り確率1/212.1→1/21.2・出玉約2250個・確変突入率100％（5回転まで）・確変終了後に時短0or20回のライトミドルSTタイプ、『STV』が大当り確率1/99.1→1/9.9・出玉約600個・確変突入率100％（4回転まで）・確変終了後に時短51or96回の甘デジSTタイプ。

本機の演出の特徴としてまず挙げられるのが「コンビゲーム」。

中図柄に実写ムービーが発生すれば擬似連開始の合図で、コンビが揃うほどにアツくなって行き、3連目の金フレームまで発展すると激アツだった。

また、あらゆる場面で作動する可能性のある「ハリセン役物」も激アツ。

スーパー発展時にハリセンが振り下ろされ、画面がバラでいっぱいになったり、リーチハズレ後に作動すれば復活大当りになったりした。

盤面右の「大砲役物」からは、変動開始時にいろいろなアイテムが発射され、種類や炎の色によって期待度が変化した。爆弾を何個も発射して、全回転に移行することも。

ここでようやく本機の演出における設定について、ひと言加えておこう。

アホ城主のアンタ山崎がいる「山崎城」には、小姓としてドランク鈴木（※正体は侵入に成功した隠密）がいて、侵入に失敗したくの一・北陽伊藤が捕虜になっている。また、元隠密のアンジャ児島も山崎の配下となり、相棒であった渡部と決着をつけるのを待っている。他はみんな「隠密」という設定であり、山崎城を偵察中…といった世界観になっていた。

ステージには「ススキステージ」と「山崎城ステージ」があり、前者には「大砲予告」や「ボケツッコミ・ステップアップ予告」「おぎやはぎ・ステップアップ予告」などがあり、後者には「からくり予告」や「背景予告」「伊藤ちゃん予告」などがあった。

リーチはノーマルリーチ中に枯れ葉予告が発生したらSPへ発展。

チャンス目から発展し、おぎやはぎが有効ラインを増やす「ダブルリーチ」、伊藤ちゃんを山崎から助けに行く「トラップリーチ」（※虻ちゃん・塚地・渡部のキャラパターン、トラップの材質によって期待度変化）、山崎城の用心棒・児島との戦いである「対決リーチ」（※虻ちゃん・塚地・渡部のキャラパターン、児島抜刀時の光の色で期待度変化）などがあった。

山崎の最終兵器・からくりお犬様と戦うSP「お犬様リーチ」は、塚地が弱点を見抜くほどに有効ラインが増える。最高の4ラインなら激アツだった。

爆弾不発からのコンビ成立などから発展する可能性があったのが「バカ爆モード」。いわゆる突然確変だが、甘デジの『STV』においてはバカ爆モード突入でST4回＋時短96回転と、通常の大当り時のおよそ倍の時短回数をGETできた。

とにかく、本機では当時「爆笑オンエアバトル」＆「M-1グランプリ」優勝の勢い凄まじいアンタッチャブルを中心に人気芸人が集結してギャグやコンビ芸満載で登場したのだが、ぶっちゃけそこまで人気にはならなかった。やっぱり寄せ集め感は否めず、演出もなんで「忍者モノ」なのかよくわからなかったのかも…。個人的には甘デジ『STV』はスペック的にも良かったので打ったことはあったが、他のスペックはまるで見かけなかったなあ。