チワッスあしのです。

パチ屋で出会った奇抜な隣人を紹介するこちらのコラム、今回はペンネーム「とあるパチ屋の主任目線」さんのお便りを紹介します。

こんちは、主任目線さん！

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パチ屋の従業員にとって妊婦さんは注意すべき存在です。

もちろん、遊技中に急に産気づいたり、ホール内で転んだりされないように気を配るのは当然なのですが、経験上、妊婦さんてかなりの確率で勝ちます。

パチ・スロ問わず、少ない投資で当たる、謎当たりする、プレミアを引く、フリーズする等、目撃しただけでもかなりの数があります。

従業員側が気にかけているから見る回数が多いだけと言われれば身も蓋もない話ですが、何人かの妊婦さんとホールで話しをしたところ、全員が共通して「おなかの赤ちゃんが当ててくれた」と言っていました。お母さんが遊技を楽しんでいると、おなかの赤ちゃんも楽しくなって、よく動くんだとか。

胎動を感じたタイミングで保留が変わったり、レア役を引いて直当たりしたりと、不思議な現象を見聞きしました。

赤ちゃんからすれば、何億分の一かの奇跡を引いて生命を授かったのですから、パチンコやスロットを当てる確率なんて簡単なことなのかもしれませんね。

妊婦さん、恐るべし。

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怖ッッ！　なんじゃその話。すげえ。

これ何気に古典的なSFの話に似たのがあるんですよね。

「幸運の遺伝子」って言うんですけど、これはラリー・ニーブンというおっさんが書いた「リングワールド」という有名な作品に登場する概念で、すげー簡単に言うと他の要素を一切排除し、ただ抽選で子作りするような環境があった場合、生まれる子供というのは自然淘汰じゃなくて純粋に「幸運・不運」で淘汰されていくわけで、だとしたら世代を重ねるごとにどんどん幸運になっていくんじゃなかろうか、というアイデアです。

かなり面白い考え方ではあるのですが、当然これは物語上のギミックにすぎず。

なのでリアルに受け取るのではなく「面白い話だな」くらいの感じで飲み込んどいてください。

が、世の中にはその「幸運の遺伝子」をビンビンに持ってるとしか思えないヤベー奴がおり、時折トリビア系の読み物やらニュースやらで目にすることがあります。

例えば、アメリカ合衆国ヴァージニア州にいたロイ・サリヴァンという人は「生涯で7回も雷に打たれてしかも生きてた」ことで知られてます。

さらに1983年に彼が71歳で亡くなった時の死因は「失恋を苦にした自殺」であり、この辺のドラマティックさがテレビ向けということもあってよくアンビリーバボーとかそっち系の番組で取りあげられており、皆さんも覚えてないだけで3回くらいは見たことあんじゃねぇかなと思います。

雷に打たれるのは別に幸運でもなんでもないんですけども、珍しいのは間違いない。

じゃあ人が雷に打たれる確率ってどのくらいかというと諸説ありますが、日本の場合、年間の落雷被害者数は平均20人程度との事なので人口1億2500万人で計算すると、年間でおよそ650万分の1くらいの確率ですな。

それを7回ぶち当ててると考えるとすげえ。

ちなみに「確率が低いけどレアな事」の代表格は宝くじですが、実際に賞金の支払いがあったもののなかで有史以来もっとも高額配当になったものはアメリカ合衆国カルフォルニア州で売り出された数字選択式のくじ。

2022年の話です。

その配当金は2970億円、大当り確率は2億9220万分の1というとんでもネェ極薄確率であり、日本の「年末ジャンボ」の一等当選率がおよそ2000万分の1であることを考えると100万年買っても当たる気がしねぇッス。

しかし大事なのがこれ、どちらも当てたり7回食らってる人がいるという事実で、特に雷のほうは文字通り、なんかそういう特別な遺伝子でも持ってないと説明がつかない。

オレはわりとそのへん現実主義者というか夢がない男で、幽霊もいないし超能力もないと思ってるんですけども、この「幸運の遺伝子」みたいなのは、あってもおかしくねぇなぁってちょっと思ってます。

そう考えると、我々よりももっとぜんぜん命に近いところにいる「赤ん坊」は、つい先日何億分の1の抽選を突破したばっかりですし、なんかもっててもおかしくない。

いやさ、その子を胎内で育む母親のヒキが強くても、オレはおかしいとは思いません。