現役開発者、チャンスメイト荒井氏による「パチンコ開発とXXの事情」。過去の記事はコチラからどうぞ。

パチンコやパチスロを好きで打っていると、「パチンコ業界で就職したい」と思う方も多いのではないでしょうか。「どうせ好きなら趣味を仕事にしたい」という気持ちや、一方で「好きなことを仕事にしない方がいい」みたいな昔の人の知恵袋的な話もあったりして答えの出ないところではありますが、本日はパチンコ業界の開発就職事情について話してみたいと思います。

30年ほど前は違ったようですが、近年のパチンコ/パチスロメーカーは、基本的には大学生の新卒採用か第二新卒と呼ばれるような比較的若手、もしくは業界経験豊富な中途社員のいずれかが殆どです。そのため、昔は誰でも入社できたとも言われたりする遊技機メーカーですが、今は狭き門だと言えるのではないでしょうか。遊技機メーカーの中には上場している会社も少なくありませんので、更にそのハードルは高くなりがちです。

それとパチンコ業界の特徴でもありますが、大学生の中には無類のパチンコ/パチスロ好きも（数はそれほど多くないですが）居たりします。パチスロが大好きすぎる超有名大学に通う学生から「どうしても遊技機メーカーに入って開発がしたい」というような奇特な声を間々耳にするのも特徴的です。パチンコやパチスロの開発者は意外と高学歴がゴロゴロしていたりするんですよ…私も東京大学をはじめとして超有名大学卒業の方を何十人もお見かけしました。

では、超高学歴で新卒もしくは20代前半じゃないと遊技機メーカーに就職することは不可能なのか？言われれば、それはNOです。私の知りうる例ですが、学歴が無くても、何なら開発経験がなくても、中途入社できた方は何人も知っています。それらの方々は下記のような場合が多かったように思います。

面接等をやっていますと「ものすごくパチンコやパチスロの知識を語る方」がいたりします。正直な話ですが、面接の場で知識を語られても「それは凄い」というのは非常に稀です。それよりも「あー、そんな視点があるなんて気が付かなかった」というような発想ができる人は「即採用」したいことが多いです。

メーカー側が試行錯誤の末にリリースした台に、皆さんも不満を感じることは往々にしてあると思うのですが、「なぜそうなったのか？」という視点でモノを語れる人は意外と少なかったりします。いくら多くの人がどれだけ打ち合わせを重ねても、大失敗に終わってしまうことは勿論あります。が、その選択をしたのにも理由は必ずあります。その理由に目を向けることができる人は、開発として重宝したくなりますね。

こちらは裏道的ではありますが、遊技機メーカーと取引する（私の会社のような）遊技機開発会社や開発関連企業等の社員として取引先である遊技機メーカーと打ち合わせ等をしている際に、その実力を買われてスカウトされるケースがあったりします。勿論、露骨な引き抜き等はしませんが、一緒に仕事をしていく上でお互いが仲良くなり「もし興味があったらウチに面接に来てみる？」みたいな話は正直よくある話だったりします。この場合は、既に人となりを先方の会社に理解してもらえていますので、話がスムーズにいくことが多いです。

急がば回れではないですが、メーカーに行けなかったとしても、遊技機開発関連の経験を積んで次のステップでメーカーに中途入社する方は意外と多かったりします。そのあたり、まだまだ他の業界に比べてパチンコ業界は実力主義な傾向が多少強いような気がします。

パチンコ・パチスロ開発の表も裏も知り尽くしたチャンスメイト荒井氏が、あなたの質問にぶっちゃけ回答しちゃいます！

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