今は逆に「起爆装置」になっとる

チワッスあしのです。

パチスロにまつわる答えのない疑問にざっくり形を与えてスッキリするこちらのコラム、今回のネタは「有利区間イラネ。これ、いつになったらなくなんの？」というもの。

うんうん。スロッターのなかでも有利区間の存続を願う人は稀でしょうし、こんなもんないならない方がいいに決まってる。

誰しも分かってるんですけど、なくせないのには何らかの理由があるんでしょう。

というか、最近は遊技中に有利区間の存在を意識することもかなり減ってますし、気になるのは「いつどのタイミングで切れるか」「切れた際の恩恵はどうか」という部分。

つまり本来それが果たすべき「出玉の制限」「行き過ぎた射幸性の抑制」という役割とは真逆の捉えられ方・使われ方をしてるように見えるんですね。

本来であれば「くっそ、有利区間切れたからこれで終わり」みたいなブレーキの役割を果たすべきものだったのが、今は「有利区間リセットまで粘ってから爆裂開始」になっとるわけですな。

現に今のスマスロの射幸性ってある意味では4号機より高いですし。

ただ、唯一違うのはちゃんとしたブレーキ機構の存在。

つまり覆しようのない最終的な出玉リミットという意味で「コンプリート機能」が実装されてること。

なので、あとはこの発動条件の調整をもうちょいしっかりやれば要らないんじゃねぇかっていう声もあるんですよ。マジでよくききますこれ。

もちろん、最終的にはそうなっていく可能性もあるんですけども、ただまあこういうのって「無くします」「はい了解」みたいな簡単な話じゃないと思うんですよね。

例えばコンプリート機能搭載の時に有利区間の撤廃ではなくて「緩和」だったのは、コンプリート機能そのものがもつのめり込み対策への効果測定が出来てないからなのか、もしくは発動条件についてもうちょい調整の余地があるかもしれないと判断されたのか、何かネックになる部分があったんだろうと思いますし、少なくとも何らかの必要があって有利区間は残されたのではないかと見るべきな気がします。

じゃあその必要性ってなんなんだ。

はい、こっから先は完全にオレの意見ですけど、有利区間とコンプリート機能というのは、電車における通常操作のブレーキングと緊急停止の関係に近いんですね。

通常のブレーキは法定速度の範囲内で車輌を運行する際に使われる「円滑な運行のためのブレーキ」なんですね。あくまでも目的は「運行」。

一方で非常停止ボタンが押されたら運転士は本来ブレーキをかける必要がないところでブレーキングして車輌を停止させるわけですけども、これは文字通り「緊急事態に対応するためのブレーキ」であって、こっちの目的は「停止」なんですよ。だから通常操作のブレーキとは意味が違う。常じゃないから「非常」停止なんです。

これと同じで有利区間は問題のない範囲で台を動かすための仕組みであり、コンプリート機能は事故りそうな非常事態に台を停めるための機構なんですね。

非常事態で台が止まるようになってるから通常ブレーキは一切いらねぇというのはこれはアホの考え方であって、そんなわけはないんですよ。目的がまるで違うんだから。

はい、というわけで今回のテーマである「有利区間イラネ。これいつになったらなくなんの？」に対応する回答！

「要らないように見えるけど要るから無くならないと思います」、です。

うーん、なんともフワッとした答え。ただこれは、今後何年かとかそういうスパンの話。