-1995年に連載スタートした稼働日記"喰うならやらねば!"の過去連載を振り返る『喰うならやらねばSIDE-B』。今回はしのけんロングインタビュー編。
2002年当時、とある理由から突如日記を休載。その後3年半という長き沈黙を破って再び執筆する運びとなったのだが、しのけん自身にどんな心境の変化があったのか? その真意を聞き出したインタビュー記事を改めて振り返ってもらおう。
日記休載時に何があったのか?
担当(以下・担)『今回の喰うやらSIDE-Bで振り返るのは、稼働日記ではなく2005年6月に行われた、しのけんロングインタビュー企画です』
しのけん(以下・し)『ああ。あったねぇそんな企画』
担『当時、しばらく日記を休載している期間があって、約3年半ぶりに復活するって事になり、急遽このインタビューを実施したんでしたよね』
し『そうだったね。懐かしいけど今扱う必要ってある?』
担『SIDE-Bが過去の日記を振り返るという趣旨でスタートしましたので、やはり日記に関わるこれについても触れておくべきかなと思いまして』
し『当時と今では考え方が変化している部分もあるから、正直こういうのを振り返るのは恥ずかしいんだよねえ…』
担『とは言え、インタビューの中にも当時のホール状況なんかが垣間見える部分もありますし、改めてお話を伺いたいです』
し『う〜ん、本当にやらなきゃだめ…かな?』
担『だめです(笑)。それではしのけんさんがNGを出す前に、早速当時のインタビューの模様をご覧ください!』
誌上プロ生活10年を迎えた しのけんの足跡を振り返る
今やコンビニや書店の一角を牛耳るほどスタンダードな存在となったパチスロ攻略誌。その誌面になくてはならないのが「誌上プロ」という存在だ。
彼らは解析から導き出された勝つためのポイントを探り出し、そして自らの経験や知識を元に勝率アップの術を、日記などの記事を通じて読者に提供し続けている。
パチスロ関連の雑誌が増えると同時に誌上プロも増えていったが、その先駆者と言えるのが「しのけん」こと篠崎健二である。
まだ「ギャンブルのプロ」という言葉にダーティなイメージしかなかった約10年前、スロマガに突如登場したパチスロプロしのけんはそのイメージとかけ離れ、多くの読者に衝撃を与えた。
親しみやすいキャラクターでその人気を不動のものとした彼は、今でこそ常識となった様々なパチスロに関する理論を誌面や他のメディアで展開し、パチスロ勝利者を量産していった。
しかしその人気の根幹となる実戦日記の連載を2002年1月に突如休止。以後誌面には登場するものの、日記再開へは長い沈黙を貫いていた。
が、そんな彼がついにスロマガ本誌で日記復活! 日記復活への想いや現状を赤裸々に語ってもらおうではないか!
~2005年6月某日、スロマガ編集部にて~
―それでは早速ですが…。約3年半振りとなる日記再開の心境や、その他色々伺いたいのですが、まずはしのけんさんの近況からお願いします。
しのけん(以下・し)「はい。って、なんかかしこまってて落ち着かないな(笑)」
―ははは、そう言わずにお願いしますよ(笑)。
し「えっと、まぁひと月の3分の2は打ってて、残りは原稿書きって感じ。以前となんら変わりはないよ」
―読者の人は、最近打っている台なんかに興味あると思うので、そこら辺のところも少し...。
し「メインと言えるのは「闘神雷電」と「ジャグラー」あたり(編注・インタビュー当時)かな。まぁ今は時代的に、機種依存ではなくホールやイベント依存なんで、そこら辺はこだわらず打ってるよ」
―やはりノーマルAタイプ的な台が好きなんですね。
し「なんだかんだ言っても安定するからね。とは言え、荒い機種も打たない訳にもいかないから、そういう時は決めて打つようにしてるよ」
―今回、インタビューするにあたり年表を作成してみたのですが、改めて見ると色々なメディアに登場してますね。
し「どれどれ…うわ本当だ。トゥナイトとかあったなぁ~」
―弟子として女性を連れて出演してましたが、覚えてますか?
し「うん。テレビ局側が用意したタレントさん連れて。いきなりのヤラセで放送メディアのインチキさをこの時は痛感しましたよ(笑)」
―わはは。その他星放送など、今と比べると執筆活動以外でも結構活躍していましたよね。
し「パチスロプロってのが当時珍しかったしね。自分自身も仕事を依頼されるのが、必要としてくれているみたいでなんだか嬉しかったし…」
―ライターとして仕事を始めた理由の一つに、社会との接点を求めていたというのを伺ったことがありましたが…。
し「うん。必要とされるのは素直に嬉しいもん」
―ところが、その後映像関係のメディアをバタバタと出演拒否したり、番組が終了したり...。
し「キツくてね」
―キツいと言いますと?
し「拘束時間やその他諸々。パチスロで生活していることを一過性のモノと認識して、テレビに出ることで名声を得て他の何かをはじめるキッカケを求めている人なら、利益は大きいだろうけど」
―自分はそうではない...と。
し「それはわからない。ただ、そういう他分野と関わる仕事をしていた時に、「こういうことをするんだったらもっとパチスロを打っていたいな」と感じたのは事実なんだよね」
―なるほど。
し「まぁ、テレビの出演をヤメたのは、恥ずかしいって理由が大部分を占めてるんだけどね(笑)」
―では2002年の1月に、人気絶頂の中で日記をしたのも、パチスロの稼働時間を重視した結果ですか?
し「他のとこでも言ったけど、あの頃ってイベントメインのホールが増えたり、新台入れ替えが頻繁に行われるようになり始めた頃でしょ」
―確かにそうですね。
し「んで、本来日記で伝えたい、日々の継続した立ち回りが書けなくなってきたなぁ…って」
―なるほど。
し「それと...面倒くさくなっちゃったってのも(笑)」
―え? 面倒!?
し「なんていうのかな。自分としては日々あったことを書いているだけなのに、本当に勝っているのか? なんて日記の真偽を問われたりして…そういうのが面倒になっちゃって」
―一種の有名税ってやつでしょうか。
し「今でこそ笑い話なんだけど、当時はホント滅入っちゃって」
―露出を控えるようになったのにはそんな理由もあったんですね。
し「…ってか、日記は一応復活したんだし、もう過去のこと話すのヤメない?(笑)」
―わはは、そうですね。
(中編に続く)
続きは12月17日6時更新予定!
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