ただの「遊技禁止」じゃない
チワッスあしのです。
パチンコ・パチスロにまつわるいろんな疑問にフワッとした形を与えて無理やり納得するこちらのコラム、今回は「出禁になると一生その店にいけないの?」というネタでいきましょう。
ふむふむ。出禁ね。了解です。
じゃあまずは、そもそも出禁というものが一体なんなのかを考えてみましょう。
実は「出入り禁止」というのにはそれを規定する法律というのはありません。なので「これをやると出禁」みたいな厳密なルールはないですし、またその措置に納得が出来ない場合などに公正なジャッジを下す機関みたいなのも存在しません。
じゃあどっかの店に出禁にされた場合でも、それを無視して遊んで構わねぇんだなというとそれは明確に「ダメです」。
理由は民法上の大切な考え方のひとつに「契約自由の原則」というものがあるから。
これは簡単にいうと、個別の契約は個人の自由な意思で行われるものであり、国はそれについて口出ししませんよ…というものです。年金機構とNHK相手の契約だけは強制ですがそれは置いといて、基本は自由。
もちろん自由の範囲にも限界はあって、一方が極端に不利になってしまうものや、あるいは国籍・身体的特徴・性別・年齢などを理由にした差別などにつながる契約の自由は制限されます。いくら自由とはいえ、特定の国のひとだけを立入禁止にしたりはできないということですね。
ただし、個別の契約において「意思の疎通が不可能だから」とか「ハラール(イスラム食)に対応できないから」とか「子供には危険なアトラクションだから」みたいな理由でサービスの利用などを断るのは仕方ありません。そういうのはある程度合理的な理由なので差別にもならない。
ちょっと回りくどい説明になっちゃいましたが、要は契約自由の原則のなかには「契約しない自由」も含まれており、お客さん vs パチンコホールの場合もまた然り。ホール側が「お前とは契約しない(遊技させない)」と決めたらそれを無視して遊ぶことはできません。
んで、通常こういった小さな契約は書面などを作成するものではなく、互いの合意があれば成立したものとみなされます。パチンコ玉を借りる時にいちいち一筆書いたりする必要はないわけですね。
サンドにお金をブチ込んだら通常は「借りる意思がある」とみなされますし、またホールも店を開けてる時点で「貸す意思がある」とみなされるわけで、互いの契約意思はそこで合意に達してるわけです。
従って出禁にする際は「お前には遊ばせねぇ」というのを相手にちゃんと明確に伝える必要があるわけですけども、そこまでしても、店の人は強制的に遊技を中断とかはさせられない。
まず相手に触れませんし、怪我させるなんてもってのほか。警察に言おうにもただ「遊技させないと伝えたのに遊んでる」というのはそれこそ契約内容の話なんでややこしいことになります。
従って、いわゆる「出禁」が「出禁」なわけですね。
ただの「遊技禁止」じゃないんですよ。禁止なのは「出入り」です。店の中にいること自体がダメなのが重要。
パチ屋のハウスルールの掲示物にも「入店をお断り」あるいは「入店・遊技をお断り」みたいな感じでほぼ確実に「出入禁止」ことが明記されていますが、これがあると遊んでいい・悪いの契約以前の問題として「建造物侵入罪」「不退去罪」「威力業務妨害罪」などに該当するようになるんですね。
ちなみにこれはたぶん全業界で一緒。ゲーセンでもカラオケでも飲食店でもスーパーでも遊園地でも、やべえ客は「利用禁止」じゃなくて「出入禁止」のハズです。違う業界があったらスマン。
で、今回のネタである「出禁になると一生その店にいけないの?」に対応する答えですが、これは「うん」が正解。
いつからいつまでって期限を切る類のものではない以上、例えば10年後に行っても普通に怒られるかもしれません。
もちろん、ヒロシ・ヤングさんのように出禁の沙汰が下ってから7年の時を経て自ら店長と直談判し特赦をもぎ取る例もありますが、同様の例はオレは聞いたことがないですし相当なミラクルケースだと思います。
普通はまず店長に会えないし和解したのち「また来ていいよ」となるわけがありません。
なので出禁を食らった人は、その店への立ち入り許可についてどうしたもんかと思案するより、そこはもう一生ダメだと諦め、次なる根城を探すほうにリソースを割いたほうが、多分100倍有意義だと思います。
はい、今週は以上!
皆様からの疑問を大募集!