現在ホールで活躍している数々のシリーズ機。そのすべてに数多の前身機が存在し、そこから各シリーズ機へと人気マシンの遺伝子が後継機へと受け継がれている。

となれば、気になるのはそのシリーズ機の起源（ORIGIN）となる「初代」マシン。はたしてそこからどう発展し、現在の最新マシンへと変貌を遂げて来たのか。

この「名機 the ORIGIN」ではそんな「初代」マシンにスポット！　最新の人気シリーズマシン、その元祖となる機種を知ることで最新シリーズ機をより深く理解し楽しめる…はず!!

ようやくCR機がホールに登場し始めた1993年。ホールを席捲していたのは数多の連チャン機でした。その中でも高い人気を博し、長期間高稼働したのが同年に登場した「綱取物語」です。もちろん本機がその後に続く「綱取物語」シリーズの初代マシンとなっています。

スペックは上記の通り当時の王道タイプ。モチーフはもちろん相撲で「平和山」と「武羅暴」が激突という…これだけ見れば普通のノーマル機ですが、実は高い連チャン性能を搭載。ツボにはまれば一撃も狙える反面、超強力なハマリも待ち受ける当時としても過激な仕様となっていました。

本機の連チャンは簡単に説明すればモード移行式。

表記通りの確率は朝イチのみで、その後は初当りのたびにモード移行が発生。天国へ突入できれば当選確率は約20分の1となるものの、万が一地獄に落ちるとその確率は約988分の1に。つまり天国ループをすれば大連チャンが、地獄なら1度でも突入すれば大ハマリとなる仕様でした。

そのため朝イチを示す「十両・金星・小結」の出目が表示された台を求める人が続出。夕方には大ハマリした台が多数ホールに残されるような状況となりました。

そんな本機にはその後のシリーズ機でも何度か復刻されているスーパーリーチを搭載。当然ノーマルよりも信頼度が高く、本機で手に汗握る瞬間の1つでした。

また大当り中の画面では相撲の技が次々と登場。特にゲーム性に影響はないものの、当時のまったりした演出の中のアクセントとなっていました。

そんな伝説を残した初代マシンでしたが、その後しばらくはシリーズ機は登場せず。ようやくシリーズ第2弾マシン「CR新綱取物語」が登場したのは2001年になってのことでした。その後潜伏確変を利用して天国モードを再現した「CR綱取物語」、STタイプの「咲かせろ!大金星の花ッ!」を経て、シリーズ最新機「CR綱取物語～横綱7戦全力～」が登場。本機は役モノ抽選を搭載した変則スペックとなっており、液晶では初代モードを遊ぶことも可能に。歴代シリーズファンにはたまらない1台となっていました。現在シリーズ機は登場していませんが、伝説の名機だけにその復活は必至！　平和山が再び土俵に立つ日を楽しみに待ちましょう！