栄光なき名機。思い出せば思い出すほどキリがないくらいに、あんな台やこんな台を思い出す。そんな中、今回自分が選んだのは藤商事の設定付きパチンコ『PA喰霊-零-葵上～あおいのうえ～』。

いろんな意味でこんなに出来の良い台を触らせてもらったのは、長いパチンコ人生で数えるくらいだと思う。まあ実際、その時代その時代で自分自身のセンスも変わっていくと思うから、トータルで考えるとホントにどの台が1番かわからないくらいだけど。

このPA喰霊-零-はパチンコのおもしろさ、気持ち良さが詰め込まれた台だと思います。

まずはスペックが神仕様。初当り確率が83分の1（設定6）～99分の1（設定1）の小当りラッシュST機。もうこの時点で面白そうだと思いません？ しかも当たれば100％ST突入。ただし、小当りラッシュに突入させるには、電サポ中に当てて振り分け50％の小当りラッシュを引くか、もしくはヘソ入賞大当り時の10R確変を引くかしないといけない仕様。

ここが良いポイントなのよね。当たればすべて小当りラッシュ突入になってしまうと、ヘソからの小当りラッシュ直撃や、ST中の当ててやった感がなくなってしまうからね。

しかも、このST中に当てた後がたまらなくてね。

7図柄揃いが出てくれば問答無用で10R+小当りラッシュなんですが、4Rだった時のドキドキがたまらないのよ。図柄揃い後に玉をゲートに通すと大当りが始まる仕様なのですが、このゲートを通した瞬間に画面暗転フリーズ+ラッキーエアーで小当りラッシュ突入となります。

これが甘デジの確率で楽しめるのだからたまらないよね。しかも設定6なら83分の1でしょ（笑）。ああ打ちたくなってくる。

ここで朗報！ 本機がまだ残っているパチ屋もあるので探せば打てると思います。それが今回選んだ理由でもある。

なんていうか、個人的にまだ諦めきれていないところがあるんです。この台のこのスペックというか、仕様ですかね。自分は、他メーカーからもお手本とされてもよいスペックだと思うんです。ただ、このスペックに似た機種すら見たことがないんですよね。おそらく、藤商事さんが1番嘆かれているのではと思います。

ただ、ヒットとは呼べない状況だったのでこのスペックは捨てたというか、もう作らないことにしてしまったんでしょうね。

自分はそれが諦めきれないんです！ スペックはもちろんなのですが、演出バランスもホントに秀逸！ 個人的には藤商事機種の中で間違いなくトップクラスなんです。

もう俺は悲しい！ 遊タイム機種が多くなってきて、ほとんどが徘徊して遊タイム狙い。今やこれが主流で、今回紹介したようなロングヒットしてもおかしくない機種が知られていないのだからね。そう、おそらく知られてないんですよ。だからもう一度言います。まだパチ屋に残っている機種ですので、ぜひ試してみてくれると嬉しい。

大丈夫！期待値は、あるから！

(C)2008 瀬川はじめ/[喰霊-零-]製作委員会