<FREE's archives #49>虚心坦懐のGoing Underground
当連載<FREE's archives>では、過去に掲載された『パチマガスロマガFREE』の記事の中から、特に内容の濃かった&反響の大きかった記事を改めてご紹介します。
はじめに
虚心坦懐のGoing Underground、第97回。
今回のお話は2010年頃。ホールからは4号機が完全に撤去され、5号機全盛。「蒼天の拳(Sammy)」などがヒットしていた最中、なぜか旧規則機だった4号機の初代「吉宗(大都技研)」や初代「北斗の拳(Sammy)」が換金可能かつ合法(?)で打てた、『金箔カード自販機』、通称『金スロ』とか『換金ゲーセン』呼ばれていたお店のお話。
『金スロ』が成り立った理由とは!?
金スロは、台に据え付けられた自販機で金箔カードを購入すると、おまけとして自販機に繋がったスロットがプレイできるというもの。
当たりが出るとジュースがもう1本もらえる飲料自販機のような感覚で、当たれば金箔カードが追加でもらえる仕組みもあった。2010年頃、九州の小倉から登場し、翌2011年には都内にも登場した。
お店の環境的には、闇スロのようなヤバ谷園な感じは一切なく、健全な運営をしているイメージの店舗だった。
『金スロ』のシステムとは…
一見、パチスロが置かれているゲームセンターのようだが、ホール同様に古物商店が併設されていた。都内の某店の場合、営業時間は昼12時から翌朝9時までであった。
パチスロの横に置かれた、サンドのような見た目の機械に1000円札を投入することで、小さな金箔が貼り付けられたカードが1枚出てくる。これこそが『金箔カードの自動販売機』なのだ。そして、この金箔カードが出ると同時にパチスロに30クレジットが貯まり、プレイできるようになる。大当りすればコイン払い出し分のクレジットが加算され、100クレジットごとに追加で6枚の金箔カードが払い出される。コイン不使用なあたりは、まるで現在のスマスロ(笑)。
そして、このカードをたまたま隣に併設された古物商店に持っていけば、買い取ってくれるという仕組みであった。
換金率は!?
金箔カードは一枚300円で買い取ってくれるため、換金率は6枚交換(60枚で1000円)の店と同じであった。
『金スロ』の末路
システムが三点方式に近いために、当初は警察も違法という判断ができない状態だったので、金スロがブームとなる兆しがありました。
しかし、2013年1月に金スロを提供する店舗および金スロのシステムを販売していた運営会社が摘発され、これを皮切りに大阪・兵庫・東京の金スロ店がつぎつぎに摘発されることになりました。
摘発理由はパチスロ機の違法改造を理由とした風営法違反の罪状でしたが、後日、賭博罪も適用されるようになりました。
裁判の結果、風適法違反(無許可営業)、及び常習賭博罪で懲役1年6月、執行猶予3年などの判決となっております。こういった流れから、金スロは違法となり、消滅してしまったのです。
昭和の頃に存在した10円ポーカーも三店方式でやっていたところがありましたが、結局、摘発されましたから、『金スロ』もやっぱり…という流れになりましたね。
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