
あのメーカーは今!?⑩ 大東音響
はじめに
虚心坦懐の「あのメーカーは今!?」、第10回。
4号機以前のパチスロを遊技体験している古くからのユーザーならば、4号機時代の爆裂裏モノとして大東音響のキングガルフやリズムボーイズを思い出す方も多いはずです。イメージ的には、出る台、出る台、軒並み裏モノのイメージだった大東音響。

今は、一体どうなってしまったのか…今回は、そんな大東音響のお話をしていきたいと思います。
裏モノ販売はメーカーぐるみで社長が逮捕?
大東音響は1985年に1号機クーガーでパチスロ業界に参入しました。

その後も1-5号機クーガーXX、2-1号機ベンハー、2-2号機ゴールドベンハー、そして1990年、3号機時代となりビッグベンハー、さらに1回のビッグで1000枚抜くこと(→リンク)ができた3-2号機にして「ドリームセブンJr.」の兄弟機であったマジカルベンハーを発表します。

1993年には4号機時代となり、当時では斬新だった音と光の完全告知機ザンガスIを発表! 虚心の記憶では、この頃から裏モノが多くなってきたイメージですね。その後もホールでは裏モノ多めだったザンガスⅡ、シリアスA、ダブルベリーなどを発表し、遂に状態モノの代名詞的存在キングガルフが登場しました。
その翌年パピードッグ、翌々年にはリズムボーイズを発表。が、それら登場後にあたる1999年、キングガルフ、リズムボーイズが御上の逆鱗に触れ、不法改造機として警視庁と広島県警に摘発されてしまいました。

この流れで、風営法違反の疑いで社長らが逮捕され(後に不起訴)、「ワンワンハウスA」「リズムボーイズマスター」「リズムボーイズ」「ギンカクオー」「パニックタイガー」「マイド」の6機種が検定取り消し処分を受けることに。さらに以後3年間、パチスロの検定申請が認められないペナルティーが課せられたのです。
これを不服として、大東音響は「不正改造は販売店が行った事であり当社は関与していない」との提訴し、一部主張が認められたことで「ワンワンハウスA」「リズムボーイズマスター」の2機種のみ検定取り消しを免れました。
その後、2002年には大東音響から藤興に社名変更。
時は流れて2007年、約7年振りの新機種「男気!祭野郎」を発売、2009年には「キングガルフ2」を発売するも奮わず、2011年、日本電動式遊技機工業協同組合(日電協)を脱退し、パチスロ業界を撤退するに至ったのでした。

まとめ
4号機時代、裏モノと言えば…のイメージの強かったメーカー。しかし、ザンガスⅠなどは今のジャグラーやハナハナに相当する完全告知機で、今の時代なら流行っていたのでは!? とも思えるほど時代を先取りしすぎていた機種。こういうアイデアを出せるメーカーが無くなるのは寂しいですね。
そうそう、裏モノと言えばもう一社「パル工業」も、虚心の中では王道メーカーなんですよね(笑)。そちらのお話もそのうちに。


