
今度の慶次どうですか?
勝てば神台負ければクソ台を地で行くパチンコライター ジャイロ(47)がパチンコ新台について語るコラムです。
パチマガ所属の雑誌ライター時代は新台を打ってボロ負けすると、怒りのまま感情のままに「クソ台! クソ台! パチンコ○ね!」と怒り散らしていた。多方面にブチギレメール(後にラインになる)を送り、そのメールはみんなにジャイロメールと呼ばれネタにされていた。この損しかない性質で逃した潜在的な仕事も数知れずだろう。
いやあ、今回は自分の成長を実感した実戦だった。
というのも、慶次の新台「花の慶次~黄金の一撃~」の初打ちでいきなり2273ハマリ、投資14万超の洗礼を浴びたのである。2000以上もハマっているので当たり前といえば当たり前だがどこに注目して打ってみても面白く感じない……。パチマガ時代の私なら「今度の慶次はダメ!」と切り捨てて原稿を終え、その原稿はボツになって未来の仕事も飛ばしていたことだろう。
しかし今の私はそんな状況でも「何かいいところがあるはずだ……何か面白い打ち方が……」と必死に探るようになった。
変わるきっかけとなったのは七匠のガッチャマン。私はこの台を一度打っただけで酷評しただけでなく、開発元をダイイチと思い込み、間違えてダイイチを批判するという大失態を犯した。ダイイチさん、その節は本当に申し訳ございませんでした……。
間違えることで迷惑をかけたのも変化の大きな原因ではあったが、このガッチャマンが本当につまらない台なら成長はそこまでしていなかったと思う。
打ち込んでみるとめっちゃ面白かったんだよ、このガッチャマン。なんてことだ。RUSHは抜群に面白いし、酷評していた通常時も打ち込んで当りを重ねると、最初はデタラメに見えていた演出が結構味わい深くなったんだよ。このデタラメ加減は例えるなら昔のクイーンズブレイドとかに近い感じ。
この成長をパチマガ時代にできてればね(´;ω;`)
だが、パチマガでは私が書いたものがそのまま印刷されて本になることはない。担当編集がチェックして、編集長がチェックして、場合によってはもっと偉い人もチェックして、すべてのチェックをクリアしてようやく掲載されるのだ。こうやって守られていたからこそいくら言いたい放題言っても外部を巻き込むようなやらかしは誌面や番組上ではまず起こらなかったんだよな。
ボツになったりしてる時点でやり方を改められていれば良かったんだが、結局私は暴言マシンのまま誰も守ってくれないフリーになった。こんな奴が監修無しで発信できるようになると簡単に大事件が起きるのだ。
ガッチャマンでの大失態はネットでも拡散された。打ち込むうちにガッチャマンの面白さに気付いた私だったが、そんな状況で今さら「ガッチャマンおもしれー!」と言っても「メーカーにしっぽ振ってる」としか思われなくてね。それがはがゆいし悲しいし悔しい。
本当にガッチャマンは面白いのに、自分がバカなことをしたせいで、その面白さを伝えられなくなってしまったのだ。こんなことが二度とないように、ちょっと打って負けたからってクソ台だなんて言わないようにしているし、その台のいいところを必ず何か見つけようとするようになった。
そして、慶次での爆裂投資2200ハマリの中でも遂に見つけたのである。まさに神カスタム。ガッチャマンの件がなければ今回ここにたどり着くことはできなかったかもしれない。
この日は店で一番ハズレ演出を見た
まずは通常時。今回の慶次は慶次らしく、当たるときはまさに豪華絢爛なモリモリで当たる。ハズレる時は先バレ等で最初は良くてもとにかく尻下がる。ひどいときは擬似3する前に絶望する。
そして2200もハマった自分はもちろんほとんどのリーチがハズレたわけなので一生尻さがりだ。このバランスでバレ系を入れていると自分的には本当にきつかった。
バレを入れているとほとんどのハズレが楽しめないのである。
先バレが鳴れば基本的には当該変動前にもう気分はアゲアゲ。期待度ゲージMAX到達である。それは良い。先バレってそのためにあるものだしね。だが、期待感が高い状態で変動を迎えることになるので「尻下がり台」と「先バレ」はすこぶる相性が悪い。
記憶にある無残なバレハズレだと「先バレ→擬似なし金なし白ふすま→序リーチから破」という鳴ったのは隣の台だったのか? と考え込んでしまうようなハズレもあった。しかも立て続けに2度もだ。
もちろん先読みチャンスや熱でも、先読みがこないと退屈なのは変わらない。バレなしの先読みデフォルトも試したが、先読みがない変動はどうしても期待感が落ちる。
先読みなしは……先読み無しは何故ないのですか! と思っていたらシンプルがあるやん! シンプルでは先読みはほぼ出現せず、出現したら基本はプレミアム的な感じになっている。
ってことでシンプルにするとすこぶる楽しく打てる。今までは「バレてないから…」「先読みないから…」で賑やかしにもなっていなかった演出たちが一気に輝きはじめるのだ。
特に踊り地煽り(楽曲リーチへの発展煽り)でワクワクできるようになる。煽りが成功するかどうか予測できないし、もちろんリーチ成立なら大当りにも期待できる。
これがバレを入れていると、鳴っていなければなんにも楽しめないのだ……。
その他にもちょっとした演出で「お?」となれるし、風流リーチハズレなどからの愛チャレンジ煽りで発展するかどうかワクワクできるし、発展すれば愛チャレンジにドキドキできる。
もちろん、バレで打つのが楽しい人、先読み熱が楽しい人はそれで打ってほしい。でもバレに疲れたとき、どのカスタムでも無理に思えてしまったときは、ぜひシンプル「のみ」で打ってみてくれ。
慶次の大当りパターンは
①金やバイブボタン、絢爛傾奇ゾーンなどの強予告を積み重ね、キセルや急リーチなどでトドメの王道ルート
②踊り地や愛チャレンジなどの変則ルート
の2種に大別できる。王道パターンはまさに慶次らしい当り方で、豪華な激アツを重ねに重ねてゴールする。よってこのルートは基本、当たるときしか楽しめない。
なので箸休めというか、ちょっとした演出にも「お?」とワクワクできる変則ルートが活きるシンプルが楽しいということだ。調子が悪いときは特にね。
STは秀吉推し!
STは文句なく面白い。
先読みカスタムは少が好み。先読みが出れば当たりだが先読みが絡む頻度は30%。残り70%は先読みなしで当たる。先読みが出た時の嬉しさも味わえるし無きゃ無いでそれが普通だ。
演出バランスはシンプルにしてもいいし、デフォルトでも楽しい。
今のお気に入りは秀吉かな。
城門は散々慣れ親しんできたということもあり、なんだかんだセリフやほら貝の回数、慶次のアップなどのチャンスアップなしだと城門到達しないかなあって思わされちゃうんだよな。シンプルならそんなことないとは思うが。
秀吉だとまだすべてを把握してないということもあるし、単純にふすまがアップになったら「開け!開け!」と念じればいいし、開かなくても聚楽第チャンスがある。
今は秀吉が楽しいね。もちろん城門突破あってこその別モードではある。
ちょっと怖いところ
一つ注意してほしいのが、消化効率が良いように見えてそこまででもないこと。保留0~2が遅いのかもしれない。
なので恐らくあまり回らない台でも保留があまり途切れることもなく、快適に打ててしまう。目に見えて遅い感じじゃないからなのか、体感でやってると実回転率以上に回ってる気がしてしまうのだ。データカウンターは常にチェックして回転数を把握しておこう。
この台はもしデータカウンターが無かったらなんとなく回ってる気がするーでやられてしまうかもしれん。
今まで「データカウンターがあるから誰でも回転率が把握できてしまい、回収台が置きづらい=回収できなくて優秀台も置けないのかも」って考えていたけどデータカウンターがなかったら、とんでもなく回らない台が全国にゴロゴロしていたかもしれない……!? 逆に回る台置いてもカチカチくんで回転率を数えてるような奴らしか恩恵を受けられない気がしてきたわ。
ということで、まとめ
通常時はシンプル、他オフ。
RUSH中は秀吉で先読み少。シンプルかデフォルトかはお好みで。
バレに疲れたときはめっちゃ効くから試してみてくれよな!
©隆慶一郎・原哲夫・麻生未央/コアミックス 1990 版権許諾証 H03-05A


