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【第61回】ヘソ入賞頻度
※『パチンコ正攻法』過去の連載まとめはコチラから。
前回同様、今回もヘソ賞球と玉持ちの関係について説明していきたい。なお、ここで言う「ヘソ」とはもちろんスタートチャッカー(デジタル始動口)のこと。
※ヘソ以外の入賞はないものとする
※貸玉料金は250個で1000円(1個4円)とする
たとえばヘソ5個戻しで1000円あたり20回転まわる台があるとする。
1000円打ち終わったときにヘソに20回入賞しているわけだから、20×5=100個の払い戻しがある。1000円がなくなるということは、最初の貸玉250個と、この賞球戻り分100個、つまり計350個をすべて打ち終えることを意味する。
つまり、ハンドルから盤面に350個の玉が打ち出され、そのうち20個がヘソに入賞したことになる。
ここからヘソ入賞率を計算すると、
350÷20=17.5
打ち出された玉のうち17.5個に1個の割合でヘソに入賞したことになる。よってヘソ入賞率は1/17.5となる。
では、ヘソ1個戻しの場合はどうか? 同じく千円20回転まわる台とする。
払い出される賞球は20×1個=20個。最初の千円分の貸玉250個と賞球20個、計270個がなくなれば1000円を使い切ったことになる。
270÷20=13.5
ヘソ入賞率はこのように1/13.5と計算できる。
ではここで、5個戻しと1個戻しを比べてみよう。
どちらも同じ千円20回転なのに、5個戻しの場合はヘソ入賞率1/17.5、そして1個戻しの場合はヘソ入賞率1/13.5。1個戻しのほうが頻繁にヘソ入賞していることになる。戻し玉が少ないならば、そのぶんヘソに多く入らなければならないのは当然の理屈だ。
こうしてみると5個戻しの方は、1000円打ち終わる間に100個もの玉が戻ってくるのだから、確かに玉持ちはいい。しかし、その引き換えにヘソ入賞率は低い。つまりヘソに入りにくくなっていることが分かる。
同じ1000円20回転ならば1個戻しのほうが先に玉を1000円分打ち終えることになる。裏を返せば、ヘソに20個の玉を入れるために要する時間は1個戻しのほうが短い。
5個戻しだろうが1個戻しだろうが、ともかくボーダー以上まわれば問題ない。
戻し玉が少なくても、そのぶんヘソに頻繁に入るか、あるいはヘソ以外の賞球が得られるのなら全く問題ないのだ。
玉持ちが良くなるということは、単に時間を引き延ばすだけという側面もあり、客に有利になるかどうかは別問題だ。
投資金額と回転数をしっかりカウントし、千円あたりの回転数をできるだけ正確に把握することが第一に重要なのだ。
結論:ヘソ戻し個数が少ない=客に不利、と決めつけるのはヤメよう!
さらに言うなら、玉持ちが悪い機種は、(内規を踏まえた出玉設計上)出玉速度も速い場合が多い。ボーダーを超えている場合、戻しの少ない機種ほど儲け効率が高いことが実は多いのだ。
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