<FREE's archives #126>
当連載<FREE's archives>では、過去に掲載された『パチマガスロマガFREE』の記事の中から、特に内容の濃かった&反響の大きかった記事を改めてご紹介します。
【第32回】1回転めが一番当たりやすいってホント?
※『パチンコ正攻法』過去の連載まとめはコチラから。
たとえば大当り確率1/320の台を打つ場合、1回転めに当たる確率は1/320である。
当たり前と思うかもしれないが、では、2回転めに当たる確率は?
2回転めだけに着目すれば、当たる確率は同じく1/320である。
しかし2回転めに当たるためには、まず1回転めがハズれなければならない。
ハズレ確率は319/320だから、
1回転めにハズレ、2回転めに当りを引く確率を計算してみると、
=319/320 ✕ 1/320
=1/321.0031
となる。
もとの1/320よりも大当り確率が若干悪くなっている。
同様に計算し、3回転めで当たる確率は1/322.009とまた少し悪くなる。
さらに…、
5回転め 1/324.03
10回転め 1/329.14
100回転め 1/436.23
200回転め 1/596.55
1000回転め 1/7296
というように、大当り確率はどんどん下がっていく。これはどういうことか?
たとえば初当りを何万件も集めて、それを当たった回転数ことに分類したとする。
その結果、何回転めに当たったものが多いのかというと、実は1回転めが一番多くなり、以下、回転数が大きくなるほど出現率が下がっていくのだ。
何万件と言われても実感が沸かないだろうが、実は数十件程度でもその法則が正しいことが実感できる。
たとえばボールのデータカウンタなどから数十件の初当りデータ(確変中は除く)を無作為に集め、100回転以内に当たったものと、500回転以上ハマったものの件数を数えてみよう。
後者よりも前者のほうが間違いなくずっと多くなるはずだ。
ただしホールで空き台のハマリ回転数をチェックしてもダメ。人はある程度調子がいい時はヤメないものだし、ある程度ハマったところでヤメていく場合が多いので、空き台だけのハマり回転数を調べても正しい結果は得られない。また、「ハマリ中」ではなく、必ず「当たった時」のハマリ回転数を集めるようにしよう。
さてともかく、この結果だけ見ると、回せば回すほど当たりにくくなるようにも見える。もしそうなら、同じ台で打ち続けるよりも、多くの台を少しずつつ回して歩いたほうが当たりやすいことになってしまう。
しかし、そんなことはないので心配いらない。これはあくまでも集計上のマジックであり、確変でもないのに当りやすさが変動することはない。何回転めが当たりやすいなどという法則は一切存在しない。
たとえば1000回転めで当たった場合、999回転ハマったのは単なる偶然で、1000回転めの抽選確率はやはり1/320のままであり、1回転めと何ら変わらない。
だから。もし1000回転めで1/320を引き損なってしまえばさらなる大ハマリへと発展する可能性もあるし、数回転や数十回転ですぐに当たる場合もある。
結局のところ「毎回が1回転め」とみなすのが理論的にも実戦的にももっとも正しい考え方になるのだ。
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