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パチマガでいう「期待値」とは、特に断りがない場合は1日の期待収支のことを指す。

ここで言う「1日」とは24時間ではなく、ホールの開店から閉店までを指す。実際には閉店1時間前にヤメるものとし、本連載では1日=12時間実戦と見なしている。

次に「期待収支」とは何か？

一言でいえば、確率通りに出た場合の収支のことである。初当り確率だけではなく、連チャンに関しても確率通りに出現したものと見なす。要するに「期待値」とは、(特に断りがない場合)12時間実戦で確率通りに出たときの収支、ということになる。

たとえば、4円等価のホール、等価ボーダー±0回転という条件ならば、期待収支は±0円となる(パチマガ掲載のボーダーラインは6時間実戦として計算されているが、等価交換の場合は12時間実戦でもボーダーは同じ)。

では等価ボーダー+3回なら期待収支はいくらになるか？

たとえばP大海物語5の等価ボーダーは千円16.8回なので、+3回転ならば千円19.8回転となる。この条件でシミュレートしたところ、期待収支は+21900円となった。

用語使用法としてはたとえば「等価ボーダー+3回転ならば期待値は2万円強だ」などという使い方をする。

さて、ここからが重要だ。

期待値2万円というのは、あくまでも12時間打った時の話である。いわば、実戦前の期待値を指す。

では実戦途中の場合は？　たとえば夕方時点で大負けしている場合を考えてみよう。

たとえば10時から打ち始め、16時の時点で5万円も負けており、持ち玉はゼロという場合を想定する。閉店まで打てる時間はあと6時間だ。

16時から22時まで6時間打ったものとしてシミュレートすると、期待収支は+11000円となった。12時間実戦の約半額になる。ちなみにこの場合「6時間の期待値」等と呼ぶ場合もある。

ともかく、現時点の収支(いくら勝っているか、負けているか等)は関係なく、等価ボーダー+3回転で6時間実戦の場合は11000円勝てる計算になるのだ。

いま5万円負けているのならば、11000円取り戻せる計算になる。逆に、大勝ちしている場合でも打ち続ければさらに11000円勝てる計算になる。

むろん実際にはさらに大負けすることもあれば、大逆転勝利することもある。期待値通りいかないことが多いだろうが、それでも期待値を積み重ねていれば結果は必ず出るのでご安心を。