※『覆面パチンコ業界人T.,Kの忖度はナシの方向で』過去の連載まとめはコチラから。
世の中には数多くの忖度が溢れています。パチンコ・パチスロ業界も然り。
このコラムは、そんな業界の中心部に身を置く1人の開発者が、色々なしがらみを振り払ってお届けします。
最新機種や人気機種の秘話、メーカー関係者ならではの裏話まで。
もちろん忖度はナシ…の方向で。
第30回 ・「トレンドスペック」×「版権」の方向で
やぁ。
T., K. だよ。
今年の流行語大賞は、「秋がなかった」に決まりで良いと思います。
いやあ~~確かにいきなり寒いっすね~。
皆これ、言っていますよねw。
でも、毎年言っているような気もしています。
人間って勝手だなあと少し思ったりしています。←地球目線??
さて前回、ガイアさんの民事再生法のお話をしました。
業界の構造的問題にも触れつつ、「人気機種がコケるかもしれない恐怖を抱えながらも、買う事をやめられない」ホールさん側の苦しみに少し触れました。
今回は、この「人気機種がコケる」について掘っていき、“メーカー側の苦しみ”を皆さんに知っていただければと思います。
ヒット機種が量産されない最大の要因とは…。
パチンコに関して、人気が出る出ないのかなり大きな要因として『その時の市場でウケているスペックかどうか?』があると思います。
もちろん、独創的・斬新で先駆者の居ないスペックであれば例外となりますが。
大手法人機(PB機)、そして大型版権機であればあるほど、メーカーはリスクヘッジを好みますので、やはり市場で一旦受け入れられているスペックをのせがちです。
でもそこに落とし穴があったりします。
それは『開発期間と時流のギャップ』かと思います。
つまり、機種開発をスタートした時点で流行っていたスペックを搭載したものの、それが世に出る時点で飽きられている、もしくは最悪の場合、嫌悪されていることによるものです。
メーカーごと、または版権ごとに異なりますが、所謂版権モノ機種の開発期間というのは、大体の目安として2年~3年半かかります。長いものになるともっとです。
やはり、それだけ時間が経てばトレンドが動くのに充分ということは理解できると思います。
実は……。世の中でウケているスペックを模倣して機械を作るだけ、であればもっと短くすることは可能なのですが、そこに費やす時間の多くを引っ張っているのは、『版権』という皮肉な真実が含まれています。
業界の方は分かっている人が多いでしょうけど、一般ユーザーさんからしてみたら驚くほど、演出面やその他様々なNGによる修正ってのが膨大に発生するのです。
それはそのメーカーが初めて作る新規版権であればあるほど、想定外の作業として発生します。
もう薄々お分かりかもしれません。
ここ最近の登場機種において、「何作目だよ……。」というものが非常に多い事実においてこの理由はかなり有ります。
勝手知ったる版元さんの、一度使った演出や画像はNGにならずにスイスイ作れるという楽さがあります。その一方でユーザーは「またこれかよ」を感じてしまうことでその版権機種が不人気実績となる……。
どうすりゃいいのさ? と頭抱えちゃいますねww.。
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