1万円完走率とは、投資1万円以内で朝から晩まで打ち切ることができる確率のことである。

パチマガFREEでは初登場のテーマになるが、過去の私の連載では「1万円で遊べる確率」などと題して何度か扱ったことがある。ともかく、軍資金1万円が尽きることなく朝から晩まで（ここでは12時間とする）打つことができれば「完走」となる。

当然のことだが、回転率が高い台ほど「1万円完走率」は上がる。また、機種・スペックによっても変わってくるのはお解りだろう。

今回は海系319タイプで等価ボーダーちょうどの台を想定。投資1万円以内で12時間打ち切れば「完走」とする。

【シミュレーション条件】
・Ｐ大海物語5（大当り確率1/319.6）
・千円16.9回（等価ボーダー±0回転）
・12時間実戦
・投資上限1万円

この条件でシミュレートすると、1万円完走率は12.2％という結果が出た。つまり、87.8％は途中で軍資金が尽きてしまうことになる。1万円で朝から晩まで遊べるのは約8日に1度しかないのだ。

そして前回言及したとおり、投資1万円で一度も当たらない確率は58.7％もある。要するに6割近くはストレートで1万円使い切って終了となってしまう。また、1万円以内で当たったとしても、そのうち約7割は途中で持ち玉が全滅してしまい、12時間打ち切ることができない。

以上のことから、軍資金1万円で長時間遊べないのは当たり前。遊べればかなりラッキー程度に考えておきたい。

しかしガッカリするのはまだ早い。

1万円以内に当たった日「のみ」に着目してみると、収支がプラス5万円以上になる確率が約19％、プラス3万円以上になる確率が約23％ある。これはつまり、出玉があるときは粘れば大勝ちのチャンスがそれなりにあることを意味する。

軍資金が尽きた日はそれ以上深追いせず潔く帰り、出た日はしっかり粘ることが最も理にかなった打ち方と言える。