当連載＜FREE's archives＞では、過去に掲載された『パチマガスロマガFREE』の記事の中から、特に内容の濃かった＆反響の大きかった記事を改めてご紹介します。

虚心坦懐の「浅学寡聞は損の元」、第12回。

今回は、パチ屋の元店長だった方から伺った、意外と知らないパチ屋の防犯カメラの性能の凄さと「顔認証システム」についてお話していきたいと思います。

店内には各シマごとはもちろん、各通路、カウンター近辺、各出入口、また、店外では駐車場などにも設置されています。

台数的には、ホールの規模にもよりますが、1000台くらいの比較的新しい大型店舗だと150～500台くらいのカメラが設置されています。これだけの差があるのは、店舗によっては台間ごとに顔認証システムを搭載したカメラを設置していることがあるためです。

基本は「防犯」で、ゴトや盗難などの犯罪を未然に防ぐのが目的です。

しかし、何かしらのゴトや盗難事案が発生してしまった場合、現場の映像から容疑者の見つけ出し、各シマでの行動や出入口の映像まで遡ってチェックしていくそうです。

動画の保存期間は店ごとによって様々ですが、概ね2～4週間程度が多いという話で、この期間が過ぎると古いものから消えて行き、書き換えられていくということです。この辺りは、自動車のドライブレコーダーと類似していますね。

当然、ゴトや窃盗等の重要な映像データは、DVDとかUSBといったドライブやメディアに移行可能で、警察が絡むような事案の場合はいつでも渡せるように取っておくことが多いそうです。

余程、年式の古いものはこの限りではないですが、今、主流の防犯カメラでは、スマホのメールやLINEの文字までくっきり見えるとのこと。ゴト師などが連絡のやりとりなどをスマホで行った場合、すぐに分かるとのことです。

以前、デリ○ル好きの知人プロDKが知人店長の働く中小店で打ちながらエロ動画を見ていた際、知人店長が事務所からDKの元にやってきて、「成瀬心美見るなら、家で見ろ！」って言われたほど、はっきり分かるとのこと。防犯カメラの映像だけで、成瀬心美って分かる知人店長もほぼ同類だが(笑)。

それでは、次に「顔認証システム」の目的についてお話していきます。この機能については一般ファンの間でもオカルト的憶測が多く飛び交いやすく、度々「遠隔に使われている！」などという声を耳にしますが、実際は遠隔操作とは全く関係ありません。

「顔認証システム」の目的とは、以下の3つがメインということです。

① 出禁客を判断できる！
こちらは、私のコラム(→リンク)でも紹介した出禁。その出禁客が再度来店した際に、効力を発揮する機能となります。ゴト師や迷惑客などの再来にいち早く気づき、対応するためのものです。

② パチプロをブラックリスト化！
こちらは、出禁予備軍対策。つまり、止め打ち、捻り打ち等の変則打ちで、ホルコンの出玉アラートをしょっちゅう鳴らすパチプロを、要注意人物として予め登録。ホール毎にさじ加減はあるものの、今後、出禁にするかを思案するためのデータサンプルを採取するためのものとなります。

③ マーケティングに活かす！
機種ごとに年齢、性別、職業などどういう人達にどんな機種の受けが良いかを把握するための資料を集め、今後の台の購入に活かすためのものとなります。

全国の遊技施設のなかでも、これだけ防犯カメラが置かれているのはパチンコ店だけでしょう。パチンコ店では昔から、ゴト、窃盗、器物破損、喧嘩などいろいろありました。現在ではかなり治安も良くなったとは言え、まだまだ、その手のトラブルが起こっているのが現状です。そのため、"防犯"を主目的として多数のカメラが設置されています。ゴトや窃盗、器物破損などは、カメラですぐに分かることなので、逃げ切ることはまず不可能です。絶対にやらないように！

また、顔認証システムと遠隔操作は、全く無関係です。「遠隔操作」自体、大変な罰則もあり相当なリスクがあるため、やるお店はほぼほぼありません（この辺の詳しい事情、お話については、また私の連載コラムにて別の機会にでも…）。

そういえば、キャバクラでも防犯カメラ設置してあるけど、あれはおさわり防止のためかしら!?　こちらの出禁は虚心にとって致命傷になりかねないので、気をつけねば(笑)!!