はじめに
今回は、1999年頃のお話。
パチスロは4号機時代で、「アステカ(ECJ)」を代表するCT機、「ビーマックス(アルゼ)」などの大量獲得タイプ、「レインボークエスト(アルゼ)」などの7ライン機など、多彩なラインナップであった。また、従来から人気のA400タイプでテトラリールを採用した「シーマスター(山佐)」やセグデジタルを搭載した初代「ビンゴ(ベルコ)」なども登場した。虚心的にこの時期思い出深いのは、悪の秘密結社ショッカー的な集団に改造されて強化された「リズムボーイ(大東音響)」「キングガルフ(大東音響)」の方だが…(笑)
一方パチンコの方はリミッター規制が解除され、当選確率1/315で確変突入1/2のタイプが主流になり、「CRF.ゼウスSX(SANKYO)」や初代「CRわんわんパラダイスSK(三洋)」、「CRラブリーレミ!夢の初舞台(大一)」などがヒットした。確変を狙える攻略法もあった「CRウエスタンヒーローA(平和)」もこの時期であった。また、現金機ではロング時短を搭載した「フィーバー山寺日記(ダイドー)」やハネモノ「くじら君(平和)」なども登場した。
そんな中、次回までの時短を搭載し、今でもスケルトンリーチと呼ばれるリーチ演出の元祖となる「サンダースケルトンX(マルホン)」も登場した。
「サンダースケルトンX」とは…
当選確率1/83。1回の出玉は約700個と少なめだが、84%で次回まで時短に突入するという爆発力を備えた現金機デジパチ。
こちらの機種は、通常時、スルーを通過させるとミニデジタルが回転し、小当り発生でクルーン下にある電チューが約0.5秒開放。ここに玉が入ることで、初めてメインデジタルの回転に繋がった。
攻略法の内容
この機種は、電チューを止め打ちで狙うのにクルーンが一見邪魔のように思えるが、クルーンに入ってから電チュー手前に落ちるまでの時間がほぼ一律(台ごとのネカセにより多少は変化する)であったため、とにかく止め打ちが有効だった。
《手順》
①クルーン入賞から電チューに落ちるまでの時間を把握する。
②スルーに玉を通過させる。
③クルーン滞在時間を加味し、ミニデジタル停止に合わせて単発打ちを繰り返す。
…と、こんな感じで打ち出すことで、ボーダー7~8回の台を、その倍近くの12~15回転/千円くらい回すことが可能になった。また、電サポ中は3秒ほど開放するので、そこでは3発打ち出すことで玉増えにも繋がった。
攻略法の出所は?
初めて出会った瞬間から一目惚れするほどヤレそう感が高かった。知人プロは、出会ったその日にすぐにヤラしてくれそうだから「ヤリマン」と呼んでいた(笑)。
アナログの腕時計の秒針でクルーン入賞から落下までの時間とミニデジタル消化の消化時間を数回計ってみたら、間違いなく狙えると仲間内で判断!!
実は、この時点で、仲間内では、クルーンを含めた役モノ内の滞在時間を計る習慣が身についていた。そして、これは後に「CR天龍∞」役モノ判断にも役立つことに…。
注意こそされなかったが、恐ろしい釘状況に…(汗)
当初、換金ギャップはあっても高換金率の都内で打っていたのだが、攻略誌に掲載され、あっという間に酷い釘状況に…。スルーも通過せず、止め打ちしてもクルーンに玉が入らないという、もはや、この攻略法は4円の玉を少しずつ捨てていくという荒行に変わっていった(笑)。
設置時期の後半では、田舎の個人経営のホールで見つけて打っていたのだが、そこはかなり変わった店で、閉店時間がまちまちで予測できないホールであった。最も酷かった日は、店長に「夜、鬼平犯科帳のドラマ観たいから今日は帰ってくれない!?」と今ではありえないことを言われたことも(笑)。
しかし、止め打ちも公認だったし、居心地は悪くなかったので結構通ったものだ。さらに、今と違い緩い時代だったので、換金をまさかのカウンターで店長の財布から…というような日もしばしば。そんな適当なホールだったため、客もまばらで、「サンダースケルトン」がなくなる前にお店の方が先に無くなってしまった。いまでも、駐車場となったその場所を通過する度に、この機種のことを思い出す。
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