※過去の「栄光なき名機たち」記事
チワッスあしのです!
全国稼働が刻々と近づく『スマスロ北斗の拳』を記念し、過去の北斗シリーズを続々と掘り返すシリーズ、今回は大人気だった『北斗の拳 転生の章』を振り返りましょう。
リリースは2013年6月、もちろんメーカーはサミー。
前作『世紀末救世主伝説』から18ヶ月をおいてのリリースとなった今作は、それまでのパチスロの常識を覆すさまざまなアイデアをこれでもかとブチ込んだ非常に斬新な作品であり、5号機世代にとって「最高の北斗」との呼び声も高く、なんならスマスロ北斗もこっちを再現してくれ、という意見もチラホラ見かけます。
当コラムのコンセプト(面白かったのにイマイチ人気のなかった台)とはハズれていますが、恐らくシリーズ中での人気具合でいうと初代北斗に次ぐのがこれでしょう。
5号機・サミー/2013年
あべしステムと勝舞魂
『転生の章』が取り入れたシステムのなかで特に斬新だったのが「あべしステム」と「勝舞魂」の2つ。
まず「あべしステム」は通常時のAT初当たりにまつわるポイントシステムでありました。
それまでのA(R)T機は「規定のゲーム数に到達で発動」というものが大半でしたが、当該機においてそれを可視化したものが「あべし」なるポイントです。
1ゲームで1あべしゲットできるのでそのまんまだとゲーム数当選と同じなのですが、斬新だったのはポイント特化ゾーン「天破の刻」による「あべし」の上乗せの存在。
これで実質「当選までのゲーム数の短縮」を実現しており、さらに「余ったポイントの次回持ち越し」という概念も生み出されました。
この辺は後の世の連チャンシステムに大きな影響を与えております。
そしてAT関連での発明が「勝舞魂」。
これはATのセット消化後におけるループ抽選の回数を可視化したものであります。
それまでループ抽選は一発勝負!という台しか存在しない中、勝舞魂の回数だけ抽選にチャレンジ出来るという新たなゲーム性を提示することに成功しています。
またゲーム数やセット上乗せなどに比べて「ループ抽選のチャレンジ回数の上乗せ」はいかにもカジュアルであり、気兼ねなくバンバン乗せてくれるので気持ちが良いというのも大きな特徴でした。
まあ多少勝舞魂が溜まってたとて「シンサウザーシンサウザーシンシンウボァー!」とケンが這いつくばって終了するのがデフォなのですが、うっかり50個とかある時にジャギが出てきて一発突破したりすると、マジで「これ永久に続くんじゃねぇか」みたいな気分になって大変楽しかったッス。
ちなみに筆者の周りには「これで万枚童貞を卒業した」という5号機ユーザーが多数、また筆者もサクッと7,000枚くらいは出した事があります。
時期的に高純増AT機が勃興したタイミングで、出玉力の枷がまだ緩かった時代の機種であることを差し引いても、一歩抜きん出た性能を有していました。
そういう台だったのでこれを愛するファンは数多く、設置期限ギリギリまでじっくり楽しんだ方も多いことでしょう。
もちろん負ける時は負ける
一撃性のが強いということはその分ヘコむ時はとことんヘコむという事ですが、この台もまさしくそれ。
「天破」があるとはいえ最深天井はなんと「1536あべし」となかなかインパクトがある数字です。
ちなみに最深天井到達時のATには恩恵があり「勝舞魂」のたまりやすさに影響する「レベル」が高い状態でスタートするんですが、大抵はその手前で当たってしまうという、心憎い仕様になっていました。
んでやっとこ入ったATもやれない時はとことんやれねぇ仕様になっており、さっきもちょっと触れたんですが「シンサウザーシンサウザーシンシン」みたいなのを食らうとせっかく貯めた勝舞魂が為す術もなくバンバン減っていき、その間ひたすらケンが膝カックンされたかのようによろめくのを見続ける事になります。
「めっちゃ出る」のは間違いないんですけど、「甘かった」かというと全然そんな事はなく。
むしろ吸い込みもかなり強烈な台でありまして、撤去ちょい前くらいにチラッと見せて貰ったホールの売上データでは、この台の粗利がとんでもねぇ事になっていたのを覚えています。
むしろそのくらいじゃないと、長く大切に使われるということもないんですけどね。
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