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【パチスロ名機】色々斬新で、普通に面白かった

4号機 名機

※過去の「栄光なき名機たち」記事

チワッス、あしのです!

パチスロ界に燦然と輝く名機たちの傍らでひっそりと咲く佳作を紹介するこちらの企画、今回はかなり名機寄りの機種ですが山佐の天下布武」について。

6号機の現代においてもシリーズを重ねてる機種ですが、初代の登場は2004年の4号機でした。

当時の山佐はプレミアモード的な位置としてループ率を持った爆裂モードみたいなのを搭載してる機種をちょいちょい出しており、それらは鉄拳の「鉄拳ラッシュ」以外は概ね「ビッグバンモード」と呼称されておりました。

で、それはこいつにもそれはしっかり搭載されてたんですね。

当時の機種群はいわゆる「爆連モード」みたいなのにだいたいサラッと入る感じになっており、今の機種の上位AT突入抽選みたく「このレバーに気合を入れろッ!」みたいな演出はなくて当たり前でした。

だので、あら~、なんかボーナスがやたら連チャンするんだけどこれもしかしてビッグバンかなぁ~みたいに「あとから気づく」ってパターンが多かったんですね。

しかし! こいつには爆裂のトリガーとして「決戦REG」という明確な抽選タイミングが用意されており、かつそこが自力感あふれる「択当て」になってまして、「自力で爆裂ゾーンを射抜く」という現代風の体験を20年も先取りした、パチスロ界のオーパーツのような機種だったんですね。

そもそも「決戦REG」自体がまあまあレアだった上、目指すべきゴールが8回中6回の二択成功という「ムリ臭いけど出来なくはない条件」だったので、初っ端に3連続で1/2を当てた時とかは胃がせり上がってくるような「やべえ!」という感覚になったもんであります。

まあ実際、天下布武のビッグバンはそこまで強力というわけでもなかったんですけどね。

見せ方は間違いなく100点でした。

4号機 名機
山佐/4号機/2004年

色々と斬新だった

で、いきなりビッグバンモードの話から入ったのでこの「天下布武」というのがまるで爆裂機だったかのような印象を持つ人もいると思いますが全然そんなことはなく。

むしろ2004年という時期を考えてもかなりキツい部類の機種だったと思います。

なので一撃性能であるとか出玉感でこの機種を選んで打ってた人というのはおそらくそんなにいないはず。

にも関わらずファンが非常に多い機種だったんですが、じゃあ何故みんなこれを打ってたのかというと、ただ単純に「面白かったから」だと思われます。

今の「天下布武」も基本的な部分は変わってないんでザックリとした説明になりますが、要は「ステージ単位でアツい小役が変わる」というシステムを最初に搭載したのはこの機種だったんですね。

当時のサイレントストック機というのはRT解除(つまりボーナス放出)ゲームが予め決まってるヤツが多く、小役でのRT解除はだいたいオマケ的な立ち位置でした(「エノカナ」とか「ビーストサップ」みたいなCZ搭載機は除く)。

たとえば「主役は銭形」のチェリーとか、「パチスロだよ黄門ちゃま」の太鼓とか、「吉宗」の松とかとかとか。

解除したら嬉しいけど当たりのメインはあくまでゲーム数であり、「松こい松こい」とか毎ゲーム思いながら吉宗をプレイしてた人とかはそんなに居ないことでしょう。

一方、この「天下布武」は明確なRT解除ゲームを用意しておらず、レバオンでのハズレを含む全役でRT解除抽選を行う形になっており、さらにステージによって成立役ごとの解除率に差がつけられてたんですね。

これがみなさんご存知、「信長ステージ」でチェリー、「秀吉ステージ」でカブト、そして「家康ステージ」で巻物がアツい! という3ステージ3種の組み合わせ。

これ、解除率と出現率にも差があり、例えば「巻物」は出現率が低い代わりに家康ステージで引ければ1/2で解除とかなり強力なチャンス役となり、チェリーは巻物に比べれば出やすいけど1/5でそれなり、みたいな感じと小役にも個性が生まれる事になった

これにより「巻物くるの今じゃねぇ」とか「信長チェリー2連来た天才か!」みたいなドラマが生まれることになり、さらにトータルの解除率は結局どのステージも平たいのに、なぜか「家康」のときだけちょっと気合入れてレバオンしちゃうみたいなあるあるもあり、なんとなくゲーム性の幅が広い感じがあったんですね。

繰り返しますが出玉としてはしょっぱかったんですが、この独特も独特のシステムと、そして液晶演出の脱力感(でもよく出来てた)があいまって、他に打つ機種がないときについつい座っちゃうという「名機として持っとくべき資質」みたいなのをバッチリ兼ね備えた機種だったと思います。

んでそう考えると、滅多に入るもんじゃないし入ったからってそうでもない例の「ビッグバンモード」も、「つい座っちゃう」という動機づけの一助になってたと思いますし、単純に「よく出来た台だったなぁ」というのがこの機種の印象です。

そして、そう思った人が多かったからこそ、今でもこの機種の続編というのが定期的にリリースされとんのでしょうな。


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