パチマガスロマガライターたちが一台を紹介するコラム「栄光なき名機たち」。ありがたい事に僕にもお声がかかりましたので、今回は奏弥が担当いたします!
このコラム、元々はパチマガ誌⾯でアンドレさんpresentsによる不定期コラムだったと記憶しております。
本コラムの主旨は世間的評価を得られず、時流に飲み込まれた台であっても「⼰の⼼の中で咲き誇った名機」を紹介し、今⼀度⾒直してみようというものです。
今⼀度咲き誇れラウンドバトルスペック
さて、この手の読み物、書く側でも読む側としてもハツラツになるほど大好物です。当然、⾊々候補機種が浮かびすぎて絞りきれない。
なので、最近また流れが来ている「⾼継続ラウンドバトルスペック」からコチラの1台を。
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CR戦国KIZUNA(マルホン 2009年導入)
戦国時代など、歴史好きでもある⾃分。まだ年齢的にも若さゆえに勝気で、バトルスペックも好んでいた時期に登場したので思い出深い機種です。
今回は同じラウンドバトルスペックでお気に⼊りの「CRゲゲゲの⻤太郎3」や「CR聖闘⼠星⽮(初代)」を差し置いて、CR戦国KIZUNAのポテンシャルと光を浴びなかった理由を紹介したい。
戦国KIZUNAは直江兼続が主役!!
歴史物が好きな⼈にとっては、誰が主役かも重要な部分。
そんな本機の主役は「直江兼続」。ちょうど2009年NHK⼤河ドラマが「天地⼈」でもありました。
直江さんという存在⾃体は花の慶次で知ったパチンコファンも多い中で、直江兼続をあえてオリジナル機にしたマルホンの着眼点と攻める姿勢は⼤好きです! 今では数多くの戦国武将がイケメン化、⼥体化までされているのが当たり前な世の中ですが、本機が出たのは12年前ですからね。
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マルホンの本気度が随所に垣間⾒れた作り込み
ここからはゲーム性など、奏弥が良いと思った部分をお伝えします。
①超攻撃型バトルスペック
導⼊時期的にはバトル敗北による2R時短という、デッドオアアライブ感満載なバトルスペックに各社メスを⼊れ始めた頃。
モード移⾏による潜伏確変や⼩当りは付けるけど、せめてバトル敗北でも安定した出⽟を獲得できる仕様が増えてきていました(だが同年、初代⽛狼がすべてをかっさらうんですが)。
この戦国KIZUNAはスペック5種類出ましたが、継続率は⽢デジでも76%。399MAXは85%の継続率とバトルスペックでも⾼い水準を誇ります。
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さらに確変継続をかけたバトル演出をラウンド消化中にすることで、通常大当りでも実質8R分の玉をゲットできる安定感を備えてもいました。
②ラウンドバトルタイプは展開が⾮常に明確!
ラウンドバトルタイプの良さは、単に敗北しても出⽟を取れるだけにあらず。バトルの展開が1Rごとに明確化されている点も良い。⽟を打ち出してる最中だと、演出の流れはシンプルなほどありがたい。アツくなれる勝利ポイントが把握しやすいのでね。
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③斬撃予告が中々カッコ良い!
本機最強予告で、花の慶次で言えばキセル予告に該当したのがこの斬撃予告。やはり構えから⼊るムービーシーンは戦国パチンコならではの⿃肌もの。
ちなみに後継機でも斬撃予告は、第ニ陣で⽉光斬撃予告、第三陣で⻤斬撃予告として進化継承されているぞ。
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これが出たら楽勝で勝ってもらわな困る演出。
④「輝鎧(KONJIKI)」枠
漢字のぱっと⾒ではキラキラネームに相当する読めなさだが、マルホンにしてはギミックを多数搭載している。
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物議を醸した⿓ランプ先読みからの⼩当り当選!
4⼤ギミックとして、
・愛フラッシュギミック
・北⽃の七星(ななほし)ランプ
・修羅ギミック
・直江家紋ギミック
がある。これらは⼀⾒アツそうなのに、チャンスアップ程度の信頼度しかない。
⑤美麗液晶CG
バトルスペックならではの圧倒的臨場感をより引き⽴たせる美麗CG。なお、初代からキャラクターデザインを担当したのは、戦国ゲーム好きなら誰しもが知っているお⽅。
「真・三國無双」や「戦国無双」などのキャラクターを⼿掛ける戦国武将画の第⼀⼈者、諏訪原寛幸⽒によるものなんですよ。
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栄光を掴めなかったのにも理由がある!
熱が⼊って字数がいくらあっても⾜りないほどの名機でも、栄光を掴めなかった理由もしっかりある。ディスるのではなく、もったいない&惜しい部分としてそれらも消化しようと思います。
①ラウンドバトルの単調さ
対戦相⼿が毎回、宿敵「伊達政宗」のみだったという幅の無さ。逆に⾔えば、ラウンドが展開していくまで興奮が続くともとれますが、ただ⾼継続機ならチャンスアップ要素として、対戦相⼿の種類を増やすという工夫は必要だったかも。
オリジナル歴史モノならば、余計に忠実さだったり史実と違う対戦も⾒たくなるんですよ〜
![](https://maga-free.com/2021/07/03/0a441809b0f015a89609edfe9dbb916f35d589a9.jpg)
②⼩当りの頻度
当時はまだ小当りや突然確変、潜伏確変を搭載している台が多かった。本機の小当り確率は、1/319のLMで1/255.8。1/399のMXで1/266.2。
かくいう⾃分も⼩当りの頻度の⾼さには悩まされました。特に、先読み演出からの⼩当り発生や確定⾳からの潜確当選は、面白いところの多い名機なのにもったいなく感じましたね。
⼩当りをデータ表示器にカウントしている店も多く、ポテンシャルを削がれた感があるのは否めない。
③連チャン消化中の爽快感が弱い
ヘソと電チューの振り分けが同じで、確変中も左打ち。そのため、右打ちの爽快感がなかった。バトルスペックや⾼継続機は右打ちじゃなきゃって⼈も多いはず。
今⾵な戦国KIZUNAにアレンジして復活させて
花の慶次シリーズで戦国パチンコが1ジャンルとして認知されました。戦国モノとバトルスペックが⾒せ⽅として相性が良かったとも⾔えます。
戦国乱舞(Sammy)などなど、多彩な機種が慶次に続けとばかりに戦国パチンコの⼟俵に殴りこんできました。当時は⾬後のタケノコの様に⼆番煎じ扱いするファンも少なくはなかったですが、僕個⼈は対抗勢⼒というものを良しとする⼈間でして。
この戦国KIZUNAは打ち込む度に花の慶次の対抗勢⼒としての⾯⽩さに気づいていくばかりでした。
ただ、名機として功績を称えるだけじゃ楽しみは続かない。なんとかP天⿓∞2もスマッシュヒットしてもらって、マルホンさんには戦国KIZUNAの4作⽬を開発してもらいたいですね。
P鳳凰∞みたく、右打ちで通常当りを引いたら泣きの1回でクルーン復活チャンスを与えるとか、妄想は膨らみます。
バトルスペック×アナログ要素でも斬新で⾯⽩いんじゃない。
マルホンさんよ、ぜひ令和の混沌とした時代に「戦国KIZUNA」を出してくれー!!
(C)諏訪原寛幸
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