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【パチスロ名機】フェチにとってはマジでたまらん台

6号機 名機

※過去の「栄光なき名機たち」記事

チワッス、あしのです!

パチスロ界に燦然と輝く名機たちの傍らでひっそりと咲く佳作を紹介するこちらのコラム、今回はオリンピアが2020年にぶち込ん「青鬼」について。

原作は2004年頃に登場した「RPGツクール」製のフリーゲームで「よく分からん青いヤツから逃げながら館から脱出する」というホラーモノでした。

内容自体は非常にシンプルなものだったのですがショッカー的な演出が多くリアクションが取りやすいモノだったことで「動画映え・実況映え」する作品として注目を集め、ニコニコ動画の全盛期だった2009年あたりに突如大人気になった、いわゆる「ゲーム実況の鉄板タイトル」のハシリとしても知られています。

その後、小説化されたり漫画化されたりアニメ化されたりさらには実写映画化されたりといったメディア展開がなされていたわけですが、その中でついには「パチスロ」まで出たわけですね。

システムは6号機の最初の頃に猛威をふるった「◯連戦突破式」のCZを搭載した高純増機。◯の中にはだいたい3が入りますがこの機種は5でした。

つまり「リゼロ式」といえば分かりやすいですが、当時はあからさまにそれを意識した機種が大量に出ていてこの「青鬼」なんかはまさにそれ。さらに、それをそのまんまパクるのではなくモード天井を低くして見かけ上当たりやすくしたチューンも散見され、同じ2020年にはそれ系の極北である「シャア専用パチスロ 逆襲の赤い彗星」も出てます。

要は似た機種がいっぱいあって歴史に埋もれちゃってるのもたくさんあるのですが、その中にあってこいつは「とりあえず当たったら(ほぼ)2400枚出る」という特徴で市場に強烈なインパクトを与えることに成功した、ある意味では勝ち組の機種でありました。

やることというのは簡単で、とにかく444GごとにATの抽選を受けるんだぜというもの。

途中でポイントを貯めて生徒を捕食し、その数に応じて「◯連戦突破」の◯が減っていくという要素もあるのですが、打感としてはだいたい毎回同じような人数で444Gに到達するのであんまり意義は感じず。

これは444Gを少しでも間延びせずに打たせるための気休め程度のシステムであって、さらにそもそもの◯連戦突破のCZも出来レース感が超強かったので、要はゲームの本質としてはただ444G回してそのうち何%かでATに入り、入ったらだいたい2400枚でるよ、というものでした。

そういう意味ではパチンコの一発台に非常に近く、また演出も余計なものを極力廃してシンプルに打てるような感じになっていたので、作ってる方としてもそっちに舵を切ってたんだろうなぁと思います。

6号機 名機
オリンピア/6号機/2020年

無駄にムラムラしてくる通常ステージ

んでこれ、そういう仕様だとCZ間の444Gがマジで「無」なわけですね。

前述のように捕食というシステムがあるっちゃあるんですがゲーム性に与える影響は長さでいうと3ミリ、重さでいうと2グラムくらいだったので大勢に影響はなく、ほとんどの人は2時間も打ってればスマホでボートレースとかやりはじめるわけです。

で、これは別に誰が悪いとかそういう話じゃなくて、こういうシステムの台だとそうなって当たり前なんですよ。仕方がない。

だったらもう最初っから画面が真っ暗だったりロゴマークとかを表示させといたり444Gからのカウントダウンだけ表示しとけばいいじゃんって話になってもおかしくないんですが、流石にこの令和の世のパチスロでそれはユーザーも首を立てに振らない。

せっかく大画面がついてるなら何か映さなきゃ。

じゃあもう一体なにを見せとけばいいんだと。

みんな考えてみてください。444G、ただぼーっと眺めていても苦痛じゃないもの。なんでしょう。「猫」ですかね。あるかもしれません。美味しそうな食べ物? いいですね。

名機 パチスロ

はい、オリンピアが実証した正解、それは「おびえる女の子の太もも」でした。

この台の通常時はただひたすらなにかから逃げる女の子を舐め回すようなカメラワークで捉え続けるというちょっと変態的な作りになっており、舞台が学校ということもあって、制服のスカートから伸びる足とかに画像がグッと寄ったりするシーンがかなり多いんですね。

異性を全体像ではなく性の対象としてパーツ単位で愛好することをフェティシズムといいますが、この機種の映像は基本構成がクローズアップ気味なので、髪の毛から鎖骨、足首や太ももまで、各種フェチの人にとってはマジでたまらん出来になってたと思います。

で、このフェティッシュな映像と周期抽選のシステムの相性というのはすこぶるよく、何か知らんけど444Gの間ぼーっと見せられる映像としては、おそらくこれが唯一にして無二の正解でした。

俺はこの世で嫁の次に猫が好きなんですが、多分猫の映像でも一日ずっと回してたら飽きちゃうかもしれない。でも「青鬼」は大丈夫。全然回せる。

「パーツパーツで女体をクローズアップしていく」というのはそう考えると猫よりもずっと飽きずに眺めることが出来るわけで、これはもしかしたらすごい発見なのかも。

そんなバカみたいに大の大人がずーっと座って画面を眺めて単純作業するってのがまずないわけで、そこで飽きずに眺める事ができる映像がどんなものか、なんてものは先行研究なんか無いんですね。

要はこれ、人類史上はじめて提示された「薄く長くずっと興味を引ける映像」の正解例であると言えます。

これは「たまたま」なのか「狙って」なのか分からないんですけど、ご存知のようにパチスロメーカーの人々というのは天才の集まりなので、俺はこれは「狙ってそうしてる」と思っています。

すごいぜオリンピア!

なんにせよ、あんまエロくないのになぜだか非常にムラムラする台でした。

すっげー負けたけど許す。


(C)noprops/アニメ「青鬼」製作委員会
(C)2014 noprops/黒田研二/『青鬼』製作委員会
(C)2015 noprops・黒田研二/『青鬼 ver.2.0』製作委員会

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