※過去の「栄光なき名機たち」記事
チワッスあしのです!
パチスロ界に燦然と輝く名機たちの傍らでひっそりと咲く佳作をご紹介するこちらの企画、今回は2002年にホールを賑わしたロデオの4号機「ギンギン丸」について。
いままでこの世界にパチスロが何機種登場したのか正確には分からんのですが、どうも5号機だけで1400機種くらい出てるとの事。
当時は全体的にリリースペースが異常ではありましたが、それを踏まえても0号機から現在までを全部ひっくるめれば軽く2000機種以上は出てると思います。
実際に名前を知ってる機種はその中の半分くらいかもしれませんが、その1000機種くらいのなかで、一番好きな「機種名」を挙げよと言われたら、筆者は間違いなくこの「ギンギン丸」をチョイスします。これは間違いない。
次点が「梅松ダイナマイトウェーブ」なんですが何気にこれもロデオ製であり、そう考えるとロデオのネーミングセンスは(個人的な嗜好はあれど)大変に素晴らしい。
他にもロデオでぱっと思いつくイカした機種名としては「クレイジーチェリー」「一撃帝王」「スノーキング」「野獣」とかね。
液晶がデカくなったガメラが「オオガメラ」、サラリーマン金太郎の後継機が「スロッター金太郎」というのもバカバカしくていい味出してますし、また有名なお蔵入り機種に「灼熱牙王」なんてのもあります。
この辺はもうカッコいい名前をつけるぞ! というより「インパクト重視でいくぞ」みたいな気概が見えますし、その辺の要素をギュッと濃縮して固めたら「ギンギン丸」になるんだと思います。
4号機・ロデオ/2002年
友人のあだ名に採用
とりあえずざっくり中身を説明すると、これはゲーム数天井および特定の小役(純ハズレ・チェリー)でRTが解除(つまりボーナスが放出)されるタイプのサイレントストック機でした。
天国モードに入ると93ゲーム(だったと思う)以内にボーナスが放出されるのですが、その天国の突入・継続の仕様がかなり独特であり、この機種の紹介文としてはそこが一番デカいトピックになるかと思います。
が、まあそれは置いといて(置いとくなよ)、筆者からするとやっぱこの機種は「ギンギン丸」という機種名が一番のポイントであり、あとはパネルに描かれたキャラのデザインが「何か得体のしれない事が起きてダークサイドに転落したド○ちゃん」みたいな感じなのも忘れちゃいけない大切なポイントです。
打ってる人の98%くらいは、この角刈りにネジリ鉢巻の男の名前を「ギンギン丸」だと思ってたハズ。
実際に「ギンちゃん」って呼ばれますし、ああ、本名がギンギン丸であだ名がギンちゃんなんだな、みたいな。
どっこいこの男は「銀ちゃん」という名前がそのまんま正式な名称であり、「ギンギン丸」が意味する所は彼が駆るデコトラの名前なんですな。
ということは「銀ちゃん」は愛車に名を付ける際「俺の名前から一文字とってギンギン丸にしよう」みたいな感じで決めたハズであり、すなわち主人公がウォン・ビンだったらトラックはビンビン丸になってたという事でもあります。
その辺考えると未だにこの「ギンギン丸」というタイトルは心に突き刺さる面白さですし、やっぱ全パチスロの中で最も好きな機種名だと改めて感じます。
なお大学時代、角刈りの後輩がいました。
名前にちゃん付けで呼ばれてたんですけど、ある時筆者が何の気なしに「おい、ギンギン丸」と呼んだ所、それが周りにいた中でパチスロを打つヤツのなかで大いにウケてすっかり定着した事があります。
んで3年の学祭の時、バンド演奏のブースになってた中庭でギンギン丸がコンタクトレンズを落とすという事件があって、その辺にいた連中で「おい! ギンギン丸のコンタクトを探せ!」みたいな感じで一生懸命探したんですが、ついぞ見つからず。
当のギンギン丸は自分で落としたくせになぜだかバチクソに怒ってました。
未だに「ギンギン丸」という単語を聞くと、あの青春の日、這いつくばってみんなでコンタクトを探した時にふいに香った、青々とした芝生の匂いを思い出します。