※過去の「栄光なき名機たち」記事
チワッス、あしのです!
パチスロ界に燦然と輝く名機たちの傍らでひっそりと咲く佳作を紹介するこちらの企画、今回は平和さんが2003年にブチ込んだ「ドロンジョにおまかせ」について。
スペックはA400+AT。
爆裂機の規制が走ったあとの4.5号機にあたる機種で、規則としては「北斗の拳」とか「吉宗」と同じ括りです。
が、それらに比べるとコイツは爆発力がやや抑えられており、ファンシーな見た目通り「遊びやすい機種」みたいな設計思想で作られていたと思われます(俺が勝手に思ってるだけですけども)。
特徴的だったのはATが専用図柄を契機に発動すること。
黒揃いは「ドロンボーナス(ほぼ25G)」で青7が「スーパードロンボーナス(ほぼ100G)」。
これはボーナスってついてますが中身はATでした。
BIGは赤7揃いなのですが、なにげにATもBIGも演出の流れというか告知までの見せ方がだいたい同じであり、打ってる方からすると「役割が違うボーナスが三種類ある」みたいな見せ方になってたんですな。
爆裂までのルートとしてはまずBIGを引いて高確率状態にし、そこで「青揃い」を射止め、連チャン抽選を突破する。
そして連チャン状態の抽選が漏れるまでに「青揃い」を引きまくって、そしてボーナスも絡めまくる、みたいな感じ。
プレミアム的に500GのATもあったりするんですが、そんなもん見えてる釣り針なので食いついちゃダメ。
入りません。
脳内からナイナイしましょう。
すっごく平たくいうと、とにかく約1/3(低確率中を除く)で振り分けられる青7をどう引くかが最大のポインツでありました。
なんせ初当たり青7は1/2で連チャン開始です。
それ自体が100Gあって単純に枚数も取れるんで、この1/3の振り分けがマジで大事でした。
4号機・平和/2003年
引けねぇし引いても伸びねぇ
予めいっとくと、筆者はこの台はクソほど負けてます。
原作のヤッターマンが好きだったのとボーナスあるいはAT確定時の爆発エフェクトが気持ちよかったんで一時期積極的に打ってました。
が、ついぞ爆裂を経験した試しなし。
黒が揃ってがっかり、黒が揃ってがっかり、というのをひたすら繰り返してた気がします。
何かこの機種「狭き門を突破する」んじゃなくて、比較的カパッと開いた扉を複数回突破する、みたいな風雲たけし城的な仕組みになっており、一見すると「簡単じゃん」ってなるんですが、トータルで見るとまじで難しかった。
象徴的なのはBIG後の高確率状態が100Gくらい続くんですけども、その間に毎ゲーム1/3で出現するハズレでATを抽選するという部分。
高確率ゲームが長いし抽選役がめっちゃ軽いのでなんかウキウキしちゃうんですが、トータルの実際の当選率は結局他のATと大差ない感じで決して「軽くはない」。
しかも頑張ってこれを突破しても次に1/3の「青7」と2/3の「黒」の振り分けがあるわけですね。
初当たりの色は特に大事で連チャン率にも影響してきます。青だと1/2で連モ。
つまり爆裂するための常識的なルートは頑張ってATを当てたあとに1/3を突破して1/2をクリアする必要があったと。んでここでようやくスタートラインに立てたわけですわ。
んで筆者はこの記事を書きながら早くも「何か簡単そうだな」と思ってしまっており、もしこの台が現世に蘇って新台としてデビューしたら、きっと20年前と全く同じ過ちを犯しナメてかかって普通にガシガシ負けると思われます。
なんか1/2とか1/3とかって分母の数字が小さいのでイケる気がするんですよね。
イケないんですよねホントは。
みんなそんなにヒキは強くないんです。
「ドロンジョ」というキャッチーなキャラを可愛い感じで作り、かつ爆発力もやや抑えめで、その上確率分母もちっちゃいのが一杯出てくるという、なんか打ちやすい感じになっとるわけです。
これね、罠です。
マジで。
みんながどう思ってるか知らないんですが、筆者はコイツの事を激辛台だと思っております。
さらに演出がめちゃめちゃ良く出来ており、普通に面白かったんでたちが悪い。
打つ度に「もう黒図柄見たくないから打たない!」ってなるんですけど、翌日にはまた「お、設定良さそうじゃん。おもろい台だし打つか!」ってなって大枚叩いて黒図柄揃ってズコーってなるのを何回繰り返したかわかりません。
1/3って数字を「簡単」と捉えるか「甘くない」と捉えるか、各々の数的哲学みたいなのがモロに出る台だったと思います。
面白かったんだけどなぁ…。