豊丸の好きな機種と言えば色々あるけどやっぱりロミジュリ、なジャイロが新台を語るコラムのお時間です。

昨今の新台は「最初から最後まで還元に回ることなく消える」ことが大半である。

なんのための新台なのか、誰のための新台なのか、これじゃあ開発陣も真面目に台を作るのがバカバカしくなるんじゃねえかと思うジャイロくんだ。

そして昨今、ここ1年～2年で「こいつぁグレート（なダメ台）だぜえ！」という台は見受けられなかった。

もちろん、回っても「つまらないな」と感じた台はある。ただ、「個人的には好みでない」というレベルの話であり、パチンカー全員から見放されるレベルの台はあったかというとNOだ。

今年の台だとこのコラムでも書いているように、シンフォギア4だとか極ジャパンは好みじゃない台代表だが、これらがダメな台かというとまったくそんなことはない。ただ私は何度も書いてきたように、シンフォギアや海ジャパンのバランスが初代から好みではないので、シンフォギアシリーズや海ジャパンシリーズとしてしっかり作り込まれているほどに苦手なバランスの台になっていくのだ。

この2つは個人的に無理だっただけで、じゃあシンフォギアファン、ジャパンファンは受け付けないかというと、ファンにとっては良く出来ていてたまらねえ出来だったはず。

そして、今回紹介する台も残念ながら埋もれていて、私もきっかけがなければ打たずに終わっていただろう。しかし！ 本当に良く出来ていて気に入った。

その台がP少女☆歌劇レヴュースタァライト ラッキートリガー4500である。

きっかけは収録先のホールで扱いが良かったこと。初打ちだったが、これなら打っていいだろうというくらいの見た目だった。

スペックはラッキートリガー搭載の199で大当りはすべて図柄揃いとなるタイプ。

通常時の演出は0or100というバランスで「当たるかハズれるか」がすごくわかりやすい。

これはアイドルもののタイアップ機にすごく多いバランスで、正直好みのバランスではないのだが……10点満点で8点はあげられる。

好みでないのになぜ8点かというと、この台は擬似3にしっかり意味があり、擬似3したときにしっかりと「うおおおお」とテンションが上がるポイントがある。

金も唐突にきたりするし、スーパー発展前に盛り上がるポイントが一山あるのが大きい。

もちろんそのあと尻下がりでゲームオーバーはあるが尻下がりするまではワクワクが続く。ひどい台は擬似3の段階ですでに諦めさせてくるからな……。

また図柄揃いが1/199なのでこのバランスでも間が持つのも大きい。チャージもないしな(笑)

ST中は通常時よりさらに良い。9点はあげられる。まず素晴らしいのは、消化速度が「速すぎず遅すぎず」ちょうど良いところ。昨今のロングSTは速すぎんねん、その速さで作るならいっそのことシンフォギアみたいなショートSTで作れよ、っていつも思ってる。

STでそれ以上に評価しているのが「テンパイさえすればテンションがグっと上がるバランス」にある。たとえば右図柄をキャラが破壊してテンパイさせる演出があるのだが、これがテンパイしちまえばマジで当たるのだ。他にもルーレット演出にハズレアイコンがなかっただけでマジで震えるし。

全回転のような演出「プレミアムレヴュー」が発生したらボルテージは最高潮。大当りはもちろん、その9割が3000発or4500発獲得となる大チャンス！ 復活演出からの大当りは3000個以上が濃厚なようでこちらも嬉しい。

そしてLT、というか3000や4500を取れれば追劇の望みが出てくる。追劇とは本機のラッキートリガーで、内部的には難しいことをやっているのかもしれないが普通に楽しむ分には上乗せ特化ゾーンと思っていればいい重要な出玉獲得ポイントである。

しかし、追劇をとれなかったとしてもだ。1/199でラッシュ突入率50％、ST継続期待度75％でオール1500発（以上）と考えたらスペック的にも充分やれる。

ホールがしっかり扱えさえすればライトミドルコーナーの覇権を獲るレベルである。

しかしこれほどの台すら埋もれさせてしまう今のパチンコ事情。俺がどげんかせんといかんな……。

ホール状況は良くなりつつあるが、新台を盛り上げないとパチンコ復活、とは認めねえぞ俺は。
こんな素晴らしい台の面白さが多くのユーザーに伝わらないまま消えていくなんて許されないだろ。誰のための新台なんだろうなとつくづく思うよ。

行くホールに設置がある人は打てる機会があったらぜひ一度遊んでみて欲しい。