はじめに
虚心坦懐のGoing Underground、第86回。
今回は1993年頃のお話。
パチスロは4号機時代の初頭。今では沖縄のパチスロの代名詞的な存在、「トリプルクラウン(マックスアライド)」の初代が誕生したのもこの年。その他のシリーズ化されたAタイプでは、「ドラゴンエース(日活興業)」「ペガサスワープ(パル工業)」「クリエーター7(北電子)」などが登場した。
パチンコは権利モノの当たり年で、10回権利を搭載した「ラプソディ(西陣)」をはじめ、「ゴールデンバレリーナ(平和)」「バニーズⅡ(SANKYO)」「ピースメーカー3(ニューギン)」「びっくりマン(マルホン)」「ラッキーボーイ(大一)」など様々な機種が登場。また、攻略ネタのある「ソルジャー(マルホン)」(→リンク)、「ピンボール(京楽)」(→リンク)などが虚心の稼ぎ頭となっていた。
そんな中、役モノとデジタルを搭載した権利モノ「スカイキッズⅢ(三共)」も姿を現わした。
「スカイキッズⅢ」とは!?
大当り(約2300個)の1回権利モノ。盤面上部のクルーンに飛び込んだ玉が下の飛行機役モノへ行き、GOと書かれた部分に入賞することでメーカー発表値1/50のデジタル抽選を受けられた。そして、デジタルにゾロ目が停止し、当選すると左肩の電チューが開放。1/3の回転体の「LUCKY」と書かれた部分に入賞することで大当りとなった。
だが、実際のデジタル確率は1/50などではなく、デジタル当選と役モノは同調しており、一度、大当りで同期することにより、そこから大連チャンに繋がる仕組みであった。ほぼ1G連でデジタルが揃い、同期がズレるまでその状態が続いた。
攻略法の内容
こちらの機種、クルーンから役モノへ向かうスピード、GOからデジタルが止まるまでのスピード、いずれもほぼ一定であったため、台により釘やネカセにより個体差はあるものの、回転体のVを狙うことが可能であった。
《手順》
① 自力でメインデジタルを揃える。
② 初当りは打ちっぱなしで、当たればラッキー程度の感覚で電チュー開放を狙う。
③ 2連目以降は狙い撃ちの準備! 回転体のVが9時~1時くらいのところで打ち始め、デジタル停止と回転体の位置を確認し、同調タイミングを微調整。
④ 打ち出しタイミングを把握後、打ち出しを開始し、リーチになったらチョロ打ちストロークを確認しつつ、デジタル停止タイミングで電チューを狙う。
⑤ デジタルの連チャン中、④を繰り返す。
…という感じで打つことにより、見た目1/3の回転体の突破率を50%以上にすることが可能であった。
攻略法の出所
兼業のおじさま情報。
電チュー周りが鬼畜仕様に…
台の導入当初は回転体狙いをする人がほとんどおらず、電チュー近辺の釘状況はどこも非常に良かった。そのため攻略効果は絶大で、2.5円交換のホールで、毎日の稼働ではなかったにもかかわらず、この機種だけで月に60万円程度は勝てていた。しかし、段々とこの攻略ネタも浸透していったためホールも気づきだし、電チュー周りが非常に厳しくなっていった。そのため、他にも攻略できる機種が多かった時期ということもあり、次第に打つ機会もなくなってしまった。
そしてこの機種は、回転するものはとりあえず狙って見る、という攻略プロとしての正しい取り組み姿勢を教えてくれた偉大な機種となった(笑)。
この機種の影響で、翌年登場した「ピカ五郎(平和)」を始め、のちの「CR湘南爆走族(Daiichi)」(→リンク)、「CRエキサイトラッシュ(藤商事)」(→リンク)、「CR南国育ち 羽根(アムテックス)」(→リンク)などといった、多くの機種の攻略法の元となるのであった。
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