
皆さん、こんにちは。ジェイさん@発信する遊技機クリエーターです。

10月6日、新台『L主役は銭形5』が市場投入されます。
今回はその登場に合わせて、パチスロルパン三世シリーズの歴史をおさらいしつつ、本IPがルパン・不二子・銭形に分けてシリーズ展開してきた狙いを解説します。
パチスロルパン三世シリーズの歴史
パチスロでは4号機時代の2000年に初代ルパンが登場してから現在に至るまで、多くの機種が市場投入されています。
本IPのシリーズ展開の特徴として、ルパン・不二子・銭形に分けて多くの機種がリリースされていることが挙げられます。

【ルパンシリーズ】
・2000年『ルパン三世』(4号機)
・2007年『俺の名はルパン三世』(5号機)
・2010年『ルパン三世~ルパン一族の秘宝~』(5号機)
・2015年『ルパン三世 ロイヤルロード~金海に染まる黄金神殿~』(5号機)
・2016年『ルパン三世~消されたルパン~』(5号機)
・2018年『ルパン三世 世界解剖』(5号機)
・2019年『ルパン三世 イタリアの夢』(6号機)
・2022年『ルパン三世』(6号機)
・2024年『ルパン三世 大航海者の秘宝』(6号機スマスロ)
【不二子シリーズ】
・2002年『不二子』(4号機)
・2012年『不二子~100億$の女神~』(5号機)
・2018年『不二子 TYPE A+』(5号機)
・2025年『不二子BT』(6号機スマスロ)
【主役は銭形シリーズ】
・2004年『主役は銭形』(4号機)
・2014年『主役は銭形2』(5号機)
・2021年『主役は銭形3』(6号機)
・2023年『主役は銭形4』(6号機スマスロ)
・2025年『主役は銭形5』(6号機スマスロ)
出玉性能の緩和が行われたスマスロ時代を象徴するように、早くも6号機スマスロで「主役は銭形シリーズ」は2作目の登場となっています。
キャラ別シリーズ展開のマーケティング戦略
実はこのシリーズ構成、単なるキャラ違いだけではなく、明確なマーケティング戦略があり、開発・営業の両面で見ると、次の3つの狙いが見えてきます。
◆ プレイヤーの好みに合わせた作り分け
ルパン三世のパチスロは、一言でまとめると「誰でも自分に合うルパンが見つかる」ブランドです。
「不二子シリーズ」はノーマルタイプを軸に出目や技術介入などじっくり派に向けた仕様。一方、「主役は銭形シリーズ」は大量獲得・高純増ATといった出玉性能に特化した仕様。そして「ルパンシリーズ」は、その中間を行くバランス型として時代のトレンドをおさえつつ、新要素が投入される仕様です。
このように、同じIPの中で好みの違うユーザーを同時に取り込む構造となっています。
◆シリーズを回すことでIPの鮮度を保つ
ルパン、不二子、銭形を交互に出すことで、短期間で複数の同一IP(ルパン作品)がリリースされてもファンのマンネリ感を防ぎつつ、常に市場で話題性を維持しています。
特に近年は規則や内規、スマスロ化など市場環境が頻繁に変わる中で、キャラごとに最適なスペックを選べるのも大きな利点です。
出玉性能に幅が作れるスマスロ移行に合わせて「主役は銭形シリーズ」、市場の安定期には「ルパンシリーズ」、BT機に合わせて「不二子シリーズ」を投入するなど、時代に合わせてハマる形で機種展開をしています。
◆ IP価値の長期化
キャラを分けつつ断続的にルパンIPを投入することで、当然IPの露出回数も増えます。どのシリーズであっても『ルパン』のキャラクターが登場する。これが遊技機業界で20年以上続くブランド維持の鍵となっています。
また、今回の「主役は銭形シリーズ」のように、出玉性能や派手さを象徴する存在があることで、ルパンIP全体のバリエーションが広がり、常に市場で存在感を保てています。
まとめ ~プレイヤーに選べる楽しさを提供~
ルパンIPをルパン・不二子・銭形に分けるという発想は、プレイヤーに選べる楽しさを与えつつ、IPの寿命を伸ばす設計戦略です。
そして今月リリースされる新台『L主役は銭形5』は、シリーズの系譜を組んだ高純増(約7.0枚/G)ATとSTのループを主軸としたスマスロらしい出玉性能をもったスペック設計となっています。ゲーム性を含めてどういった仕上がりとなっているか、私もホールで体感してみたいと思います。
(C)モンキー・パンチ/TMS・NTV