はじめに
今回は1997年頃のお話。
パチスロは4号機Aタイプが主流で、今でも後継機が大ヒットし続けている初代「ジャグラー(北電子)」登場した年。演出面でも大きな進化があり、予告音やリールのフラッシュでゲーム性を多彩にした「サンダーV(メーシー販売)」が人気を博した。また、「クランキーコンドル(ユニバーサル販売)」の影響により技術介入機が活況となり、「クランキーコンテスト(ユニバーサル販売)」「レッツ(メーシー販売)」「ブンブンブン(パイオニア)」「祭(サミー)」なども登場した。
一方パチンコは、確変機能を搭載したCR機は5回リミッターの暗黒時代。しかし、メーカーの努力もあり、最初にゲームメーカー「ナムコ」とタイアップした「CRF.ピストル大名(SANKYO)」や3D液晶を初めて搭載した「CRカンカン天国X(豊丸)」など、一風変わった機種も登場した。現金機では、次回までの時短を搭載した「雀士ウーロン牌V(マルホン)」「ミルキーウェイF(高尾)」、権利モノでは「CRジャマイカ(藤商事)」なども人気に。一般電役では「ショウロンポウ2(三星)」「UFO伝説(豊丸)」なども親しまれた。
そんな中、異色の一般電役「ヒーロー三国志(三星)」も登場した。
「ヒーロー三国志」とは…
セグのデジタルとクルーンを搭載した、大当り確率1/121の一般電役。
奇数図柄が揃うと上段電チューが約5.8秒開放し、2400~2800個の出玉が期待できる大当り。偶数図柄が揃うと上段電チューは約0.6秒しか開放しないため0~800個と、かなり出玉的に少なくなる小当りとで構成されていた。
攻略法の内容
こちらの機種は、セグの右デジタルの停止パターンに法則性が存在した。右デジタルがスローになってから停止するまでのパターンが2通りあり、
A 3コマ動いて停止する状態=当たれば大当り
B 4コマ動いて停止する状態=当たれば小当り
の2状態が存在し、通常時はこの2つの状態を行き来していたのだ。
そして、その状態の移行条件とは、『ハズレリーチ(現状態と異なる状態へ移行)』と『連続回転の途切れ(ランダムで状態移行)』によるものだったため、大当り状態の3コマ停止パターンのみを打つことにより、当りの全てを大当りにすることができたのであった。
《手順》
① デジタル停止時の右デジタルのスローになってからの移行コマ数を確認。
②-A 3コマ停止→回転を止めずに打つ。
②-B 4コマ停止→打ち出しを停止し、回転を止め①へ戻る。
③ 回転が途切れた場合とハズレリーチを引いた場合は①へ戻る。
④ ①~③の手順を当たるまで繰り返す。
…と、このような手順を行うことで、1/121で2400~2800個の出玉を毎回獲得することが可能であった。
攻略法の出所は?
出目法則に早めに気づいた仲間の「これ狙えるじゃねっ!?」との発言から…。
当時、設置はすっかり少なくなっていたが、保留連や数珠連をしていた機種「ブラボーキングダム(平和)」などのモード維持の攻略法を応用して、状態移行のサンプルを集め完成。
後に、この出目法則を見つけたプロ仲間は、「CRど根性ガエル(奥村)」でも、大当りする出目の法則を見つけるが、こちらは1円にもならなかった(笑)。
出会って7分で、即出禁!?
こちらの機種、2つほど欠点があり、1つは設置店が少ないこと。そして、もう1つは、クルーンの影響もあり、連続回転が難しい釘状況の台が多いことであった。
そんなこんなで、最初は田舎のホールでコツコツ打っていたのだが、数日後には釘状況的に連続回転させることが困難に…。
そこで都内まで遠征に行き、開店と同時に台を確保し、右デジタルの停止を見ていると、近づいた店員に即出禁にされた。なんと時間は10時7分。虚心史上、出禁までの最速ラップタイムはこの機種で刻んだのであった(笑)。
当時は500円玉での遊技であったため、両替した大量の500円玉をジャラジャラ言わせながら総武線に乗ったのは、今となっては思い出だ(笑)。
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