※過去の「栄光なき名機たち」記事
チワッス、あしのです!
パチスロ界に燦然と輝く名機たちの傍らでひっそりと咲く佳作について思い出を語るこちらの企画、今回は2013年にタイヨーエレックがブチかました問題作「パチスロ仮面ライダーUNLIMITED」について。
これは機械うんぬんというよりもその「甘さ」が有名であり、導入から間もなく大量撤去となったことで知られています。
なんかメーカーから補償があったとかそういう話もあるのですが、これに関しては筆者は知らず。
似たような話として有名なのがサミーの「パチスロサクラ大戦3」ですが、こっちは代替機として「パチスロろくでなしBLUES」と「パチスロ装甲騎兵ボトムズ」が用意されたほか、入れ替えまでの営業補償もついていたとか。
件のサクラ大戦3についても同じなんですが、この「パチスロ仮面ライダーUNLIMITED」もいくら甘かったとはいえ「誰が打っても100%勝てる」とかそういう類のものじゃなく、負けることだって普通にあった機種だったのは覚えといたほうが良いでしょう。
んでその、勝ったり負けたりのデータを全部総合して計算すると、想定よりも割が高かったと、そういう感じの話です。
ホールも慈善事業をやってるのではないので「抜けすぎる」機種に関しては別になんも言わないのですが、「想定より抜けない」機種に関してはガッツリクレーム入れます。そりゃ30万以上もする(当時)機械を買ったのに思うように利益が出ないんなら文句の一つも言いたくなるでしょう。
さて実際の話なんですが、これらの機種ってほんとに甘かったんでしょうか。
これねぇ、ホントに筆者の肌感覚で申し訳ないんですけども、甘かったは甘かったと思います。これは多分間違いない。特に「パチスロ仮面ライダーUNLIMITED」のほうは、何気に筆者は負けた記憶というのが無いです。
なんでそうなってるのか良くわからんのですが、かの機種はARTの初期ゲーム数が最低で100Gもあって事故りやすかった上、ART自体が擬似ボーナス経由みたいな二段階抽選じゃなく、打ってりゃそのうち必ず入る式のやつだったのがデカいんじゃないかと思われます。
つまり飲み込みっぱなしで死ぬほど沈んでいくことが少ないんで、客側にとって非常に優しい仕組みになってたんですな。
この辺が「想定より抜けなかった」理由になってる気がするんですけども、真逆に「いやいや、仮面ライダーはキツかった」という人も多分おるので、個々の勝負においてはそこまで影響がない程度のアレだったんじゃないかと思ってます。
5号機・タイヨーエレック/2013年
どんな台だったか
特徴としては初期ゲーム数が100Gor300Gあることと、そして強烈な上乗せ性能を持った特化ゾーンを複数搭載していること。
スペックとしてはかなり爆裂機寄りだったんですけど、それにしてはやっぱり初期ゲーム数が相当優遇されてる印象ですな。
特化ゾーンも色々あるんですが強烈なのが仮面ライダーアマゾンが「ア!マ!ゾォォン!」って言いながら登場してバチクソ載せる「アマゾーン」なるそのままの名前のゾーン。
滅多に入らないとはいえ、これは「業界初の桁乗せ搭載」を謳って通り「小役が連続してそろうと桁をいっこ増やして乗せる」みたいなパッと見よく分からない仕組みになっております。
平均上乗せゲーム数は200とかその辺だったそうなんですけども、仕様上、小役の引きで次第めちゃくちゃ暴れ、600くらい乗せる人もいれば50くらいの乗せで終わる人も居た感じです。
まあそんな感じで「めちゃめちゃ長いART」を楽しむためのギミックがかなりふんだんに用意されており、筆者はこういうの大好物でした。
が、それよりこの機種について語るべきなのはポリゴンで描かれた藤岡弘さんのクオリティの高さです。
だいぶ笑えるんで是非動画で見て頂きたいんですけども、藤岡弘さんはただでさえケレン味のある顔の造形をしてるんですが初代ライダー時代はモコモコヘアなんで、藤岡感が3倍増しくらいなんですね。
とにかく記号化された藤岡弘の塊みたいな時期の作品なので、こんだけ分かりやすい特徴があったらもうポリゴンにしても全然違和感がないわけで。
単純にグラフィックスの技術が高いとかそういうんじゃなくて、「藤岡弘ってポリゴンになっても藤岡弘なんやな」というのがすげー笑えます。
個人的には笑えるし勝てるし面白いしで大好きな機種だったんですが、残念ながら前述の理由により、ホールから超速で姿を消すことになったのでした。
あな惜しや。
(C)石森プロ・東映, (C)TAIYO ELEC