
皆さん、こんにちは。ジェイさん@発信する遊技機クリエーターです。
突然ですが、パチスロのリール図柄の種類に上限があることをご存じでしょうか?
実は、遊技機規則によって「すべての図柄の種類の数は10を超えてはならない」と決められており、このルールはゲーム性や配列の個性の作り方に直結する重要な要素なのです。
今回の記事では、8月の新台「L ダーリン・イン・ザ・フランキス」と「L咲‐Saki‐頂上決戦」を題材に、この『図柄数の制限』がどのように変化してきたのか、そして現行機種でどんな面白さを生み出しているのかをお話ししていきたいと思います。

4号機は「7種類」が上限
現行規則では「10種類以内」とされていますが、4号機の規則では「7種類以内」と、今より厳しい制限がありました。
そのため、ほとんどの機種はボーナス図柄3種、小役図柄3種、リプレイ図柄をベースとしたお決まりの構成になりがちでした。
●ボーナス図柄1:7図柄
●ボーナス図柄2:キャラモチーフ図柄
●ボーナス図柄3:BAR図柄
●小役図柄1:チェリー図柄
●小役図柄2:ベル図柄
●小役図柄3:スイカ図柄
●再遊技図柄:リプレイ図柄

この枠内で機種の個性を出すのはなかなか難しく、4号機時代にリール制御(スベリやリーチ目)で差別化を図る機種が多く登場したのは必然であったと言えます。
5号機以降は「10種類」までOKに
5号機以降、上限が7→10種類に緩和され、配列の自由度が一気に拡大しました。これにより、図柄自体で個性を持たせる機種が増えていきます。
例えば今月の新台「L ダーリン・イン・ザ・フランキス」では、ストレリチア目を構成する「3連ブチヌキ図柄」が登場。見た目のインパクトと分かりやすさを両立し、強烈な個性を生んでいます。

また「L咲‐Saki‐頂上決戦」では2連図柄「ポイン目」を搭載。BAR図柄やチェリー図柄も残したまま、2連図柄を搭載できるのは10種類制限ならではです。

2連図柄といえば、4号機の名機「アステカ」のデカチリを思い出す方も多いでしょう。
ただ当時は図柄枠が7種類しかないため、デカチリを入れる代わりにBARやチェリーを外す必要がありました。この制約があったからこそ、アステカの配列は独特で、リール制御による奥深さが際立っていたとも言えます。
見た目で分かる個性の時代へ
図柄数の緩和によって、現代の機種は「見た瞬間に分かる象徴的な図柄」を組み込みやすくなりました。
ストレリチア目やポイン目のように、直感的にプレイヤーへ強い印象を与える出目が作りやすくなったのです。結果として、4号機時代に比べると「出目の意味を探る」よりも「見てすぐ分かる楽しさ」を重視した演出や配列が増えてきたといえます。
新台を打つとき、出玉性能や演出だけでなく「10種類の図柄をどう構成しているか」にも注目してみてください。図柄の選び方やデザインには、開発陣の狙いや遊び心が必ず隠れています。リール配列を眺めるだけでも、その機種のコンセプトや個性が見えてきますよ!
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