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チワッスあしのです!
パチスロ界に燦然と輝く名機たちの傍らでひっそりと咲く佳作を紹介するこちらのコラム、今回は大都技研が2010年にブチ込んだ「ギラギラ爺サマー」について。
4号機時代の終盤ごろは、5号機はダメだダメだとひたすら言う人がいっぱい居たと思うんですが、歴史の幕開けからたったの一年ちょっとで史上初のART機である「ジャックと豆の木」と「怪胴王」が登場してる事を考えると、その進化の速度というのはマジで異常であり、撤去期限ギリまで4号機を打ってた世のスロッターが気づいた頃には、既に5号機はかなり面白くなってたように思います。
大都技研/5号機/2010年
上位には食い込む感じ
というか初っ端の「エヴァ」から5号機は面白かったんですけども、やっぱどうしてもサイレントストック機に飼いならされた我々からすると刺激が足りなかったのは事実。
つまり当時我々が言ってた「ダメだダメだ」は「射幸性が足りねぇ」という意味の不満だったんですね。
でもその「ダメだダメだ」もいつまでも言ってるわけにはいきませんし、みんなどこかで5号機を飲み込んで順応していくわけですけども、それがどのタイミングかは人によって違うと思います。
もちろん未だに引きずってる人もいると思いますが、それは流石に順応力が赤ちゃんすぎるんで置いといて、じゃあ「5号機を飲み込んだのはどの台ですか」と聞くと、経験上、答えはだいたいかぶってきます。
オレはこれ「BLOOD+」って答えるようにしてるんですが、同じ世代の機種で良く出てくるのはダントツで「エウレカ」あるいは「忍魂」です。次いで「銀河英雄伝」とか「バジリスク」の初代とか。「マジハロ2」「ツイン2」も非常に多い。
要はこの辺はホントに時代が大きくうねってる最中の機種たちで、それぞれ「これはすげえ」ってなるポイントがどっかしらにあったわけですね。あとはそれぞれに刺さるツボの場所の違いみたいな感じです。
で、同じ質問を、例えば1位から3位まで挙げてください、っていうと、2位や3位くらいに集中して名前が挙がりそうな機種筆頭がこれ、「ギラギラ爺サマー」です。
これを一位に挙げる人ってそんなに居ないと思うんですけども、上位には食い込む感じ。それくらいこの機種は斬新だったし、そして面白かった。ただその斬新性というのがちょっと尖っていたため「記憶には残るけど記録に残らない」という江川卓の名言っぽい感じの台になってたと思います。
パンク式のボーナス中にARTの突入抽選をしてて、最後まで完走したら激アツ、みたいなやり方はまあ全くフォロワーがいないわけではなかったかもしれませんが、ついぞ5号機の王道とはならず。
これが例えば流行ってて後のパチスロのデフォみたいになってれば、その始祖として「オレはギラギラ爺サマーで5号機を見直した!」っていう人も一杯いたと思うんですけど、そうはならなかった。ただ印象は鮮烈だったので、やっぱ2位とか3位に挙げる人が沢山いそうな機種です。
んで実際、この機種がどうだったかというと、これがめちゃめちゃ面白かったという一言に尽きる。ちょっとシンプル過ぎたりとかやれない時の吸い込みが強烈だったりとか問題点もあるんですけども、その分ツボった時のイケイケ感は他に類を見ず。ビーチサウンドっぽいテケテケギターに併せて横ノリで消化したくなること請け合い。
これが忍魂と番長2の間に出てると考えると、やっぱ大都技研というのは恐ろしいメーカーだなと思いました。