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【パチスロ名機】フリーズ演出のチョイスが過去イチたまらん!【パチスロ 笑ゥせぇるすまん】

5号機 名機

※過去の「栄光なき名機たち」記事

チワッス、あしのです!

パチスロ界に燦然と輝く名機たちの傍らでひっそりと咲く佳作を紹介するこちらの企画、今回は2011年に三洋物産(SANYO)さんが出した「パチスロ 笑ゥせぇるすまん」について。

笑ゥせぇるすまんと言えば、故・藤子不二雄A先生の、言わずと知れた名著です。

「藤子不二雄」というのは藤本先生と我孫子先生のお二人による共同ペンネームであり、分裂以降のA名義は我孫子単体作品ですな。

知らん人にとってはマジでどうでもいい話だと思うのですが、お二人の作風は各々で違い、特に我孫子先生は今作「笑ゥせぇるすまん」の他、「魔太郎が来る!!」「プロゴルファー猿」「まんが道」などやや大人向けのビターテイストな作品を好まれてる傾向があります。

んでこれ「AとFでどっちがどっちの作品だっけ」と分からなくなったときは、「Fはファミリー向けのF」って覚えておけば大丈夫。

ドラえもんもキテレツもチンプイもポコニャンもパーマンも藤本先生名義でありますし、またハットリくんやオバQ、怪物くんあたりの我孫子作品を並べてみるに、まあ両社の作風の違いは比較的ハッキリしとりますな。

特に今作「笑ゥせぇるすまん」は我孫子節が炸裂しており、出てくる人がほぼ全員不幸になるというかなりブラックな作品に仕上がっています。

スジとしては黒ずくめにハット被ったせぇるすまんの喪黒福造が、ココロのスキマを持った客を一回助けてから(半ば意図的に)突き落とし、その上でドーン! して取り返しのつかないことになる、みたいな感じ。

藤子不二雄関連作のなかではかなりマイナーだったようですが、TBSの「ギミア・ぶれいく」内のコーナーでアニメ化されたことで人気が炸裂。

もち、放映当時は筆者も眠い目をこすりながら毎回見てました。

ただ、かの番組はちょいちょいエロい回があり、親父と二人してリビングで眺めつつ「なんやこの空間」といたたまれない気分になってたもんです。

んでこのバツの悪さは筆者のみならず、意外とみんな食らってたことのようで、なんせアニメ版OP冒頭の「私の名前は喪黒福造、人呼んで笑ゥせぇるすまん、ただのせぇるすまんじゃございません」というセリフは少なくとも筆者の周りでは普通に流行してましたし、また大平透さんの声もモノマネされまくってました。

なつかしや平成元年。

もちろん、この「初代アニメ版OP」はパチスロ版初代においてフリーズ演出として採用されてます。センス良し!

5号機 名機
5号機・SANYO/2011年

どんな台だったか

何気に発売当時の三洋物産さんはパチスロの方でゴリゴリに気張ってまして、5号機ではじめてゲーム数管理ARTを実装した「天外魔境卍MARU」やその進化系である「パチスロピンポン」と連続してオーパーツ気味の機種を出しており、その流れの中で満を持して出した機種というのがコレだったんですな。

ただ天外魔境、ピンポンと続けて出したゲーム数管理ARTというのをスッと脱ぎ捨て、今作は「上乗せ性能」に全振りした(当時のレベルのではありますが)爆裂機として生まれ変わっていました。

当時は「鉄拳2nd」「押忍!番長2」の登場の少し前。

「緑ドンVIVA」などのちょいあとです。

なのでスペック的にも目に見えて向上してきた時期であり、この辺で「5号機初の万枚」を体験した人も非常に多いと思われます。

もちろんこの「笑ゥせぇるすまん」も破壊力という意味では相当でありまして、それを実現してるのがART「フクゾーラッシュ」の「モード」でした。

この辺の仕組みはのちのシリーズにもバッチリ受け継がれてるんですけども、要は「フクゾーラッシュ」に上位である「真」「極」の二種があり、それぞれ上乗せ性能が違うと。

「極」に当選すると上乗せ性能が二倍に跳ね上がるんですが、しかもこれARTのセット開始時にしっかり告知してくれるんですな。

もちろんその選択率は極めて低く滅多にお目にかかれるもんじゃない上、言っても最低保証があるわけじゃないのでスンと走り抜けることもあるんですけども、ツボった時の終わる気のしなさというのは独特も独特。

同時期のART機たちに比べると比較的シンプルな作りなので飽きも早かったですけども、この「極」に夢見てズルズルと打ち続けた人というのも結構要る気がします。

筆者もこれ万枚出そうと必死に粘ったんですがついぞ叶わず。

たしか2になってやっとカマしたんですけど、どうせなら1で炸裂したかったっす。

ちなみに上でも書いたんですがこの機種のフリーズ演出はアニメ版のOP映像です。

個人的にはこれ、パチスロ史上で一番かっこいいフリーズなんじゃねぇかと思ってるんですが、別に引いたからって「極」確定じゃないどころかBIG+単発ARTの可能性すらもあるという、恩恵としては激ショボだったのがなんとも(しかも1/65536)。

まあカッコいいからいいんですけどね。

眼福、眼福。


(C) 藤子(A)・シンエイ・中央公論新社, (C)SANYO

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