※過去の「栄光なき名機たち」記事
チワッスあしのです!
パチスロ界に燦然と輝く名機の傍らでひっそりと咲く佳作をご紹介するこちらの企画。
今回は2001年にメーシーが放った「バクチョウ」について。
4号機の時代、爆裂AT機の先駆けとなったのは言わずもがな2000年に登場したサミーの『獣王』でした。
このヒットを受け、どのメーカーも躍起になって似たような機械の開発に勤しんだわけですが、後の世に「爆裂AT機ブーム」として語り継がれる狂乱の時代は意外にも短く、『アラジンA』『サラリーマン金太郎』『ミリオンゴッド』の3機種が検定取り消し処分となったことで2003年にはサクッと終焉を迎えます。
筆者を含むオッサンは爆裂AT時代についてかなり誇張して語るヘキがあるので知らん人にとっては余っ程長かったんだろうなぁとか勘違いされそうですが、実際のところ全然そんなことはなく、むしろ今振り返ってみればあっという間の出来事であるとすら言えます。
従って爆裂AT機というのは4号機が持っている歴史的側面のほんの一部に過ぎず、一時的にそういうのが流行った時期があったよ、くらいの認識が正解に近いでしょう。
とはいえ! その3年というのは十勝のパルメザンチーズくらい濃厚でありまして、この短い間に世間をアッと言わす恐るべき爆裂機たちが矢継ぎ早にリリースされては消えていき、今回取り上げる『バクチョウ』もそんな感じの機種のひとつです。
当時はあまりにも多くの似た機種がリリースされまくった弊害で、ぶっちゃけ出玉に振り切り過ぎて何のこっちゃ分からんアナーキーが過ぎる台も多かったんですが、こいつはそんな凡百の爆裂機とは一線を画す完成度であり、これを心の名機に数えるオヤジも多いとか。
はい、実は当時は爆裂ATブームにプラスして「液晶搭載機ブーム」も同時進行で来ており、本作はその2つのブームにバッチリ乗っかった、新時代を感じさせる機械だったんですね。
4号機・メーシー/2001年
乳揺れ演出初搭載
スペックは当時のAT機らしく、ボーナスよりもATで出玉を伸ばしていくスタイルでした。
特徴的だったのはレギュラーボーナスが消滅型になっており、成立ゲームで揃えないと消えちゃう方式だったこと。
レギュラーフラグ自体はかなり高確率で成立するのですが、これが押し順+色当ての12択になっており、普通にやってもなかなか揃わない。
んでこの機種はその「揃わないレギュラー」がゲーム性のなかでかなり重要な位置を占めております。
具体的に解説するとクソ長くなるんでサクッと要点だけ述べますと、これ自力でレギュラーを揃えると【次回レギュラー成立まで】普段は成立時の1/3でしか出現しない「中段ザリガニ(AT抽選役)」のナビがでるよという仕組みになっており、言い換えるなら自力レギュラー後は次回レギュラー成立までATストックの大チャンスとなるわけです。
さらに奮ってるのが、コイツは内部にストックしたATの発動トリガーまでもが「レギュラー成立時」となっており、自力レギュラー後に次のレギュラーまでめちゃくちゃハマってる間にザリガニを引きまくり、ようやっと来たレギュラーで12択外したところでデデーン! と何個ストックしたか分からんATが発動するみたいな、もはや「レギュラーが来て欲しいのか来てほしくないのか自分でも分からない」という唯一無二の状態が楽しめる仕様になっていました。
このAT抽選・発動周りのシステムもなかなか独特で面白かったんですけども、更にコイツ当時としては珍しく「オリジナルキャラが活躍する液晶演出」を備えており、その上、筆者が調べた限りではパチスロ史上初の「乳揺れ演出」を備えておりました。
これはちょっと異説あって2000年の『キャッツアイ』でも揺れるしそっちのが先なんですけども、キャッツのほうはキャラの動きの結果「仕方なく揺れてる」のに対し、『バクチョウ』のはるな先生のラッキースケベ演出は乳が揺れることそれ自体にフォーカスした演出であるゆえ、どっちが原義に近い乳揺れかというと筆者は『バクチョウ』であるとジャッジいたします(どっちでもええわい)。
また「びわこちゃん」なる萌えキャラ(?)も登場してたまにパンチラしてくれるので、おそらくこの機種はそっち方面の始祖であるともいえ、そう考えると20年後の萌えスロブームをめちゃくちゃ先取った、まるでオーパーツのような台なのであります。
恐るべしメーシー…!
ちなみにこの機種の主人公の名前は「あしのくん」でありまして、筆者のペンネームもモロにここからガメてます。
好きだったんよこの台マジで。
パチンコ・パチスロの最速解析情報はパチマガスロマガモバイルで完全網羅!