人類はスベリに甘えてる
チワッスあしのです。
パチンコ・パチスロにまつわるいろんな疑問に何となく回答してゆくこちらのコラム、今回のネタは「ディスクアップの神業みたいなビタ押し。あれってどうやってんの?」というもの。
はい、ディスクアップのビタといえば「超ディスクアッパー選手権」がまず思い浮かぶ方も多いでしょう。これはパチスロ機を使った競技である「P-SPORTS」のひとつですね。当然ですけど主催はサミーさんです。
2022年に開催された第2回大会では並み居る強豪がビタビタと超ビタをキメまくるなか、我々ミドルエイジの星であるひやまっちさんが準優勝をキメられたことでも話題になりました。
年齢から考えたら快挙も快挙です。オレなんかもう下手したらキャッチボールも怪しいくらい衰えてんのに、まっちさんオレのさらに5つパイセンですからね。マジで目押しファンタジスタ。
ちなみに大会用のマシンは一時期一般販売もされてまして、筆者もこれ色んなところで触った事があります。
2024年大会で使用された専用マシン「超ディスクアップ2」
んで触ったことない人は「大げさに言ってるだけで実は難しくねえのではないか」とか「ギルティギアのフォースロマンキャンセルのほうがムズいんじゃないか」とか色々思うかもしれないんですが、実際やってみたらその馬鹿みたいな難しさにちょっと笑うと思います。
ただ7揃えるだけでもまあまあミスりますからね。人類が普段どれだけスベリに甘えてるかよく分かります。
さて「ディスクアップの神業みたいなビタ押し。あれってどうやってんの?」という今回の疑問ですが、これには明確な答えがあると思います。
例えばですね、上でちょっと「ギルティギア」という言葉を使ったんでこれをもう一度例に挙げますと、これは数ある中でも最も入力操作が忙しくてシビアな格ゲーのタイトルです。
格ゲーやったことない人はもはや付いてこれないと思うのですげー簡単に言うと、普通は格ゲーの技と技のつなぎ目には、反撃のチャンスがあるんですよ。じゃないとずっと一方的に攻撃できちゃうから。
ただギルティギアの場合、技が出てる途中の特定のタイミングでボタンを3つ同時押しすると、そのつなぎ目を無くしてすぐ次の技を出すことができるんですね。
これをロマンキャンセルというのですが、さらにそれをビタのタイミングで決めると「フォースロマンキャンセル」という上位のやつになるのです。俗称で青キャンともいいます。この入力受付のタイミングがだいたい2フレームくらい。最近の格ゲーの1フレームは1/60秒なので、たった1/30秒しか入力の隙間がない。まばたきがだいたい1/10秒程度の速度なのを考えると、1/30秒という受付時間が如何にシビアかが分かりますね。
これ説明された上で入力コマンドを見せられ、じゃあやってみてって言っても無理なんですよ。断言するけど絶対一発じゃできない。でも動画とかみるとみんな当たり前にバシバシ決めるんですね。
これなんで出来るかっていうと、もはや「反復練習」しかないんです。見てから青キャンするのは無理なので、手にタイミングを染み込ませてビタっとキメるわけです。マジでこれしかない。
オレもそんな目押しは得意な方じゃないのでもしかした全然見当ハズレのことを言ってるかもしれないんですけども、要はディスクアップの神業ビタも、これと同じなんじゃないかなと思うんですよ。
ちなみにサミー開発者の「ビタ神」さんは、上段を隠してビタ押しを決める。これが神か…
▼動画リンク
【ビタ神降臨】優勝したのは●●開発者!?サミー開発超ディスクアッパー選手権決勝!
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ちょっと計算してみましょうか。
リールは一分間に約80回転、ディスクアップは21コマ機なので、ビタ押しの猶予時間は約0.035秒程度。
フレームでいうと2フレーム程度なのでやっぱ青キャンの猶予時間とそんな変わらないんですね。で、さらにいうとこの0.035秒を複数ステップに分割して、「超ビタ」とかの判定をしてるわけです。
そういう意味ではロマキャンより受付時間がタイトなわけで、超ディスクアップがどれだけムズいかそれだけでも察する事ができます。
つまりですね、「見てから超ビタを止める」のは無理なので、リール配列をすべて覚えたうえで、最終的には感覚(センス)の勝負になると思われ。
これはある程度は最初っから持ってる人もいるっちゃいるんですけども、それを感覚を研ぎ澄ますには、もう反復練習しかないんですね。
そう考えると、サミーさんがこれを「P-SPORTS」と名付けたのは結構的を射てて、たとえパチスロの目押しであったとしても、それを競技化して順位を付けていくと、考え方はスポーツのそれと絶対的に近くなっていくわけです。
バスケの3ポイントシュートとかね。あれなんか幾ら知識や論理で武装してても、結局のところ練習の積み重ねがどれだけの高みに達してるかの勝負になるわけで、超ビタもこれと同じ。
というわけであらためて「ディスクアップの神業みたいなビタ押し。あれってどうやってんの?」ですが、どうやってるもなんもないですね。
「センスと練習」です。
めちゃめちゃ当たり前のことですけどね!
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