チワッスあしのです。

ホールで出会った奇抜な隣人を紹介するこちらのコラム、今回は福岡県の「アゴ王」さんのお便りを紹介します。こんにちはアゴ王さん！

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通常時は普通に打ってたが右打ちになると左手でハンドル握って玉を右手で扱ってた。
そんなの気にもならないけど玉をボロボロ落としてしおっさんの顔がこっちに向いてるし気持ち悪くて嫌だったなぁ。

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なるほど。

これは可能性としては2つあって、ひとつが腱鞘炎とかの手首のトラブルががマックスまで来ててハンドルをグイッと出来ないパターン。

筆者も仕事がら手首がマジで痛てぇ場合があり、バンテリンのサポーターで京極夏彦ばりに手首を固定して打つ場合は左手で右打ちしたことが何度かありますゆえ、確かに考えてみれば隣のお客さんからしたら「なにやっとんこいつ」みたいな感じだったかもしれませぬ。

スマヌ！　でも痛いんだよ右手がマジで。

もうひとつの可能性は「ただのオカルト」ですが、こっちはたしかに若干怖い。

まあ「右打ち」というのはパチンコを嗜む際の全工程のなかで最もオカルトがギュッと詰まった部分でもあるゆえ、不思議なオカルトが登場しがちな部分ではあります（ヒロシ・ヤングさんの「今だマン」とかもそうですな）。

んでこれ書きながらふと思ったのですが、よく考えたら「隣に座ったヘンな客」というコラムを書いてる筆者自身が他からヘンに思われてるパターンもあるハズであり、それ考えるといっこ確実に頭がおかしい人と思われてたであろう体験がありました。

滂沱しながらタフを打つ男

多くの男性は生まれながらにして3つの宿命を背負っており、人生のどっかのタイミングでそれと向き合う事になります。

いわゆる「ハゲ」「デブ」「インポ」でありますが、現在43の筆者はハゲがそろそろレッドゾーンです。

とりあえず薄毛治療中ではありますが発毛の気配なし。

風呂場で洗髪するとき、指の股にもずくみたいに絡む抜け毛をみる度に「なんでみんな戦うんだよォ…！」と藤原竜也的な慟哭をしております。

まあそれはおいといて、そもそも筆者は身体があんまり丈夫ではない。

虚弱体質とかそういう意味ではなく、人に比べてトラブルを抱えている部分が多い気がします。

さっき言った手首もそうですけど、腰も度々イワしますし、肺気胸持ってますし、去年は蓄膿喰らいました。

んでご多分に漏れず「眼」もあんまりよくなく、運転免許に「眼鏡等使用」って刻印されておることから、片目それぞれ0.3以下であるのは間違いない。

にも関わらず筆者は「耳の股も弱い」という弱点を持っており、要するに「メガネ」というものを忌避した生活を送っています。

もちろんメガネ自体は一応持ってるんですが装着すると5分くらいで「耳そぎチョップされてるんか」くらいの勢いで耳マタが痛くなるゆえ、極たまに運転する時だけ装着し、あとはボヤっとしか見えてねぇくせに裸眼生活をしておる次第。

こういう場合「コンタクト付ければいいじゃねぇか」と思われる方もおられると思うのですが、もちろん筆者も試しました。

あれはもう16年前か。

いよいよ「もっとクリアな視界でもって生活を送りたい」と決意した筆者は近所のコンタクトショップで人生初の使い捨てコンタクトを1カートン購入。

まあカートンって単語が合ってるかどうか知らんのですが、とりあえず検査やらをクリアして3ヶ月分だかのそれをゲットし自宅に戻る道すがら、ちょっとムズっと来てパチ屋へ突入。

そしてオーイズミNEOの『パチスロ鉄拳伝タフ』を打ってた時「これ今コンタクト付ければ視界がクリアになってますます楽しくパチスロ打てるのでは」みたいな感じでまたムズっと来て、止せばいいのに遊技中に人生初のコンタクト装着を試みたんですな。

今考えると完全にバカなんですけど「俺、コンタクト慣れてますから」みたいな感じでその場で箱を開けてフンフンと鼻歌まじりで眼球にカパっとそれをつけ、んでつけた瞬間あまりの激痛に漫画みたいなうめき声を上げました。

ドライアイもすごくてコンタクトは無理という己の体質を、筆者はパチ屋で泣きながら知ることになったんですな。

慌てて外しましたが、その刹那、いままで仕事してなかった涙腺のスイッチが入ったのか、とにかくぶっ壊れた蛇口のごとく、やべえ量の涙が止まらなくなりました。

それでも筆者はカッコつけ「いや、パチスロ打ってる時はいつもこんな感じですけど？」みたいな真顔でタフを打ち続けてたのですが、まあ隣の人が凄い顔でこっち見てたもんです。

そっちの人からすると、筆者は「滂沱（ぼうだ。涙がとめどなく流れ落ちるさま）しながらパチスロを打つヤベえ人」であり、タフ原作のクレイジーファンか、あるいは蟹工船帰りで数年ぶりにパチスロを打つ人に見えたと思いますし、もしかしたら「昔ホールにギャン泣きしながらタフ打ってるヤツがいてさぁ」と、「ヤバい隣人話」の俎上に晒されてるやもしれません。