
パチンコ・パチスロにまつわる答えのない疑問になんとなく形を与えるコチラの企画、今回のネタは「ガソリンも米も全部高くなってんだから、パチ屋も40スロとかにしようぜ!」というもの。
なるほどね~。ていうかこれ最近よく言われてるんですけども、そもそも貸玉料金の上限金額というのは神がさだめし絶対のルールというわけではなくて、過去数回改定されてるそうです。で、今のレートに決まったのはちょうどおいらが母ちゃんの腹の中に居る1978年のこと。
そんな大昔に決まったルールで運用しておるので、色々と今の時代にそぐわなくなってるんじゃないか、みたいなのがSNS上で定期的に持ち上がる議論なんですけど、これについてちょっと考えてみましょうか。
まず、当時と比べて物価がどれくらい上がってるかを確認してみましょうか。
これ色々やり方はあるんですけど、サービス業に特化して物価上昇率を求めるのが結構ムズいんですね。
ただですね、タイムリーなことに昨日おいらが観返してたNHKの朝ドラ「なつぞら」の舞台がちょうどそのへんの時代でして、しかも作中で1978年にベビーシッターを月額6,000円で雇おうとする描写がありました。神のタイミング。
ベビーシッターがサービス業なのかどうかはちょっとシーっとしといて、とりあえず1978年のベビーシッター月額利用料の相場は6000円。これをなつぞら定数として利用します。NHKはきっとそのへんの時代考証はちゃんとやってくれてるはず。信じましょう。
翻って現在のベビシタ代(微妙な略)は1時間あたりのサービス料が主流とのことで、これがだいたい2,500円/1時間程度。月額はわかんないので、今回はこれを単純に利用時間で乗算しましょうかね。
【ベビシタ代】 | |
1978年 | 6,000円 |
2025年 | 2,500円/1h |
さあ次は利用時間の算出です。
「なつぞら」において主人公なつはフルタイムで月~土勤務(時代を考えると恐らく週休二日じゃない)、18時帰宅で「残業」と表現するシーンがあったので恐らく勤務時間は昭和のスタンダードたる「9時~17時」。と考えると利用時間は毎日8時間の週6日。今月のカレンダーに当てはめると「26日間208時間」の利用ということになりますな。これを利用料金に換算すると毎月およそ52万円が掛かる計算になります。クソ高!
ただし! なつは直接雇用でこれを探しており、上記の例である2,500円/1時間は代理店や派遣会社から恐らく半分くらいは持っていかれるハズ。だとするとおよそ26万円が直接雇用での相場となります。まあこれだったら共働きならギリギリ…? いや無理かなぁ。
【ベビシタ代】 | |
1978年 | 6000円 |
2025年(エージェント利用) | 2500円 × 208時間 = 52万円 |
2025年(個人契約) | 1250円 × 208時間 = 26万円 |
はい、まとめますとベビーシッター代(月額26万~52万)は1978年当時(月額6千円)からするとおよそ43.3倍から86.6倍になっており、これは金地金の価格の高騰(1978年から比べておよそ18倍程度)よりも激しい値上がりということになりますな。
もちろんベビシタは責任が重すぎて現代ではやりたい人が少ないから高くなってるというのもありますけど、そういった外的要因をひっくるめたのが「相場」であり、全てのものは牛丼の価格と一緒で時代にあわせて高くなったり安くなったりするものなのであります。
と考えると1978年から不変の「貸玉料金」というのはちょっと異常と言えなくもありません。
じゃあ実際にいくらにするのがいいのか。これはオレには全然分かりません。ただ言えることは貸玉料金が上がれば上がっただけ、機械の性能は下がっていくであろう、ということ。
なんせ貸玉料金と共に「射幸性」のボーダーが上がるわけじゃないですし、そこのゴールポストがコロコロ変わるのはおかしいのでどう考えても据え置き。なのでそこで生まれるギャップは機械性能のクソ化で吸収するしかないんですな。
わかりやすいのがコンプリート機能ですけど、貸玉料金が上がればそこの天井はそれ相応に下がるハズ。極端な話8円40円とかになると万枚達成が多分不可能になると思いますし、ゆるされる純増もかなりしょっぱいものになるはず。多分1Gあたり1~2枚増加のショッパイATを長く遊ばせる、みたいな台が主流になると思います。
それはそれで5号機っぽくてええやないかと思われるかもしれませんが、9500枚くらいで打ち止めがくる5号機なんか打ちたい? いや~きついっす。
そしてこれをベビシタ代の高騰(43.3倍から86.6倍)と照らして考えますと、パチンコ・パチスロの貸玉料金の令和7年価格はパチンコで1玉173.2円~346.4円、パチスロで1枚866円~1732円という、「沼」が児戯に見える超ハイレートギャンブルになります。
【貸玉料金をベビシタ料金の倍率に当てはめる】 | |
1978年のベビシタ料金 | 6000円 |
2025年のベビシタ料金 | 26万~52万円(43.3倍~86.6倍) |
1978年の貸玉料金 | 1玉4円 1枚20円 |
2025年の貸玉料金 | 1玉173.2~346.4円 1枚866円~1732円 |
万枚どころか115枚くらいでたらコンプリート。やったぜ! でもホールはクっっソ儲かると思う!
では本日のネタである「ガソリンも米も全部高くなってんだから、パチ屋も40スロとかにしようぜ!」に対応する答えがコチラ。ドン!
ホントに上がって欲しい? ホントにぃ?
本日は以上! また来週~! 広瀬すずちゃん可愛いんでなつぞら観たほうがいいよ。