【第6回】なぜハマっても当たりやすくならないのか?
※『パチンコ正攻法』過去の連載まとめはコチラから。
たとえば大当り確率1/320の台を打つとする。とりあえず今回は確変・時短を無視して初当りだけに着目して話を進める。
実際にパチンコを打っている方は当然ご存知だと思うが、320回転まわせば必ず当たるわけではない。
もし、毎回キッチリ320回転で当たるような台があったとしたら、そんなものはゲームでもなければギャンブルでもない。毎日決まった時間に鳴る鳩時計と同じようなものだ。
実際の大当り出現率は、短期的には本来の確率と比べてかなりブレることが多い、いやブレるのが普通なのである。このことは経験上ご存知の方も多いだろう。
では、どれくらいブレるものなのか?
早く当たる場合もあれば大きくハマる場合もあるが、やはり大当り確率1/320ならばその前後で当たりやすいのでは…と思った方、その考えは大ハズレである。
たとえば、確率前後を含む計100回転(ここでは271~370回転目)の間に当たる確率は案外低く、たったの11%しかない。
つまり、1/320だからといって、320回転前後で当たりやすいわけではないのだ。
初当り出現回転数を100回転単位に区切って分類した場合、一番多く当たっているのは1~100回転目で約27%。
2番目が101~200回転目の約20%。
3番目は201~300回転目の約14%。
これを見ると、最初の100回転がもっとも当たりやすく、以後だんだん数値が下がっていることがわかる。
これは…まわせば回すほど当たりにくくなるという意味なのだろうか?
いや、違う!
101回転で当たるためには、1~100回転目ですべてハズレを引く必要がある。100回連続でハズレを引く確率は約73%なので、まずはその関門をクリアし、そして101回転目に1/320を引き当てなければならない。
しかし1回転目で当てるにはそのような条件がなくダイレクトに1/320を引き当てればいいので、集計上は早い回転数ほど当りが多くなるのだ。
しかし、1回転目でも1000回転目でも抽選確率は1/320で変わりはない。
言い方を変えれば「毎回が1回転目」なのだ。
運悪く1000回転ハマったとしても、台は「そろそろ当ててあげよう」などとは考えないので、常に1/320の抽選に挑まなければならないというだけの話である。
「確率」とは日常でもよく使う言葉ではあるが、パチンコの確率は日常的な意味とはかなり異なることを覚えておこう。次回は、気になる「ハマリ」についてもう少し深く解説したい。
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