
【第134回】一生に1度レベルの現象が普通に起こる!?

確率分母の10倍以上ハマる確率は?
ここでは大当り確率1/320として、3200回転以上ハマる確率を計算してみよう。
本連載第130回で紹介した計算式を利用して、
=(1-1/320)^3200
=0.0000447
=0.004%
=約1/22374
と計算できる。
つまり、初当り22374回に1度の割合で3200回転以上ハマるというわけだ。
1日12時間程度打つとして、通常時に1日2000回転まわせるものとすると、1日に取れる初当り回数は平均6.25回となる。22374回の初当りを得るためには、1日も休まず続けたとしてもほぼ10年かかる計算だ。週5回程度打つとすると約14年かかる。
ということは、1日12時間×週5回打つパチプロにとっては、3200回転以上ハマるのは一生に2~3度あるかというレベルになる。
むろん現実には、週5で朝から晩まで打つ人なんてほとんどいない。ヘビーなパチンコ愛好者でも実稼働はその半分以下だろう。
したがって大半のパチンコファンにとって、確率の10倍以上ハマるという現象は確かに一生に1度レベルと考えてよいことになる。

しかし、実は本題はこれからである。
今回計算したのはあくまでも、初当り間1度のハマリ回転数だけである。これだけをもって「一生レベル」と呼んで良いものか?
たとえば、1000回転のハマリならば一生レベルとは当然呼べないが、それが4回続いたとすれば、なんと167年に1度の現象となってしまう(週5×12時間実戦とする)。
また、500回転のハマリが7回連続するといったハマリ方もある。これも計算してみると約35年に1度の現象なのだ。
さらに、たとえば初当りは大体確率通りに出現しているのに確変が全く引けない…という類の一生レベル現象だって当然起こりうる。
「初当り間10倍ハマリ」は確かにレア現象かもしれないが、色々な切り口から発生確率を計算してみれば「一生レベル」の現象なんて何十種類、何百種類もあるのだ。
仮に一生レベルの現象が100あったとして、そのうち1個が今起こったとしても、それは本当に一生レベルの不運(幸運)と言えるのだろうか?
確率通りの320回転目で当たることだって、ある意味希少である。それが数回続いたとすれば、まさに一生レベルのレア現象になってしまう。しかし我々はそれをレア現象と意識しないかもしれない。このような、誰も気づかない一生レベルのレア現象だって日々普通に起こっているのだ。
