【第50回】ボーダー+3回の収支分布
※『パチンコ正攻法』過去の連載まとめはコチラから。
第46~49回まで4回にわたって、等価ボーダー±0回転の場合の1日の収支のバラツキ(収支分布)について説明してきた。
その結果はというと、収支チャラになるはずの台なのに、バラツキがとても大きくてそう簡単にはチャラにならないことが数字でハッキリと証明された。
そんなことでボーダーラインを信用してもいいのだろうかという疑問が湧いてくる。しかしそれはあくまでも「勝てない台」だからであって、「勝てる台」ならば状況がガラリと変わってくる。
そこで今回は等価ボーダー+3回の台を例に状況が「ガラリ」と変わるところをお見せしたいと思う。
題材は引き続きe花の慶次~裂 一刀両断。千円あたり20.2回(等価ボーダー+3回)。
その他の条件は前回までと同じである(11.5時間実戦、4円貸玉、4円交換)。
■10万日シミュレート結果
1日の平均収支 +18100円
勝率 55%
平均投資額 41000円
平均大当り回数 22.3回
1日総回転数 通常時2022回
これが10万日トータルの結果だ。
1日で平均約18000円のプラスになる台であるが、勝率は55%、平均投資額は41000円と、決して安定して勝てるとは言えない数字になっている。
では1日単位の収支のバラツキはどのようになっているだろうか?
収支分布表を見ていただこう。
第46回で載せたのと同様の収支分布グラフであるが、中身はかなり変化している。では、その概要を説明していこう。
グラフの水色の部分がプラス収支域、オレンジがマイナス収支域である。全体的にパッと見渡すと水色のほうがやや優勢に見えるものの、オレンジの部分もかなり多く、圧倒的に勝ちやすい条件ではないことがわかる。
極端な大勝ちや大負けに着目すると、プラス15万円以上の勝ちは4.8%(約21回に一度の割合)、マイナス10万円超の大負けは2.0%(約51回に一度の割合)となっており、大負けよりも大勝ちの可能性のほうが遥かに高い。
ただし、±5万円以内あたりの中小規模の勝ち負けを比較するとオレンジのマイナス域のほうが優勢になっているので、普段はあまり勝ちやすいと感じないだろう。あくまでも大勝ちが多く、大負けが少ないことによりトータルでプラスの形になっているのだ。
最後に、グラフ全体の形状を第46回掲載の「等価ボーダー±0回転」のものと見比べてほしい。大きすぎてスマホ画面で並べて見比べるのは難しいので敢えて再掲載はしないが、「±0回転」と「+3回転」ではマイナス域のグラフ形状が大きく異なっている。特にマイナス10万円以上の大負け確率は3倍以上の差がついている点が見逃せない。回る台でも数万円負けは日常茶飯事だが、10万円クラスの大負けはさすがに少なくなるのだ。
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