【第12回】回転ムラとどう付き合う?
※『パチンコ正攻法』過去の連載まとめはコチラから。
ボーダーを超える台を探せと言われても、常に我々を惑わせる厄介なヤツが「回転ムラ」である。
たとえば等価のボーダーラインが18.0回転/千円の台を打ったとして、最初の千円で30回転以上まわったとしてもそれはただの回転ムラで、さらに打ち続ければ結局ボーダーを下回ってしまうこともあり得る。いや、ありがちな話だ。
しかしこれが2千円打って60回転まわったとすればボーダー超えの期待度はだいぶ上がってくる。とは言え、まだまだ安心できるレベルではない。
5千円打って150回まわったとすれば、期待度はさらに上がってくる。このあと回転率が落ちたとしても、ボーダーを下回るところまで落ちてしまう可能性は低いといえる。
1万円打って300回転まわれば、平均で少なくとも千円24回転はあると思ってよいだろう。
このように、データ量が増えるほど回転ムラは平均化され、本来の回転率に近づいていくものだが、果たしてどれくらい打てばその「本来の回転率」が見えてくるのだろうか?
個人的経験から言えば、本来の回転率±1回転に絞り込むまでおよそ半日(5~6時間)かかる場合が多い。通常時回転数にして700~1100回転といったところか。
現金投資中だけではなく、持ち玉になってからも「250個あたり何回まわったか(貸玉4円の場合)」を計測する必要がある。
しかしクセモノなのはこの「±1回転」という誤差である。+1回転と-1回転では、等価交換での期待収支が1万円以上動いてしまうのだ。
ということは、日当2万円の台だと思って打っていたら、実は半分の1万円だったということもあり得るわけだ。
それに、半日打った挙げ句、回らない台だと判明したら一体どうしろというのだ?
それを避けるためには、打つ前にある程度目星をつけなければならない。つまり、台に座る前に勝負はすでに半分以上ついているのだ。手当たり次第に試し打ちしてもボーダー超えの台に巡り会える確率は極めて低い。
現金や玉を使わず、見た目だけで目星をつけるためには、やはり釘などの個体差に着目するしかない。
といっても、そのシマあるいはホールにボーダー超の台が必ずあると約束されているわけではない。むしろ「1台もない」可能性のほうが高いだろう。まずはボーダー以上の台を置いているホール探しが先決というわけだ。
ただ、めでたくそのようなホールを見つけたとしても、多くの場合は数日~数週間しか持続しない。状況が悪化してきた場合にいち早くそれを察し、別の機種や別のホールを探す機動力も必要とされる。
ともかく、見た目(釘など)だけである程度の回転率の見極めができれば、闇雲に回らない台に手を出すことはなくなる。
そして、回ると踏んだ台ならば回転ムラに惑わされにくくなる。
結局のところ、回転ムラとうまく付き合うためには、釘の個体差を見抜く目がもっとも重要になるのだ。
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