※過去の「栄光なき名機たち」記事
パチスロ史上に燦然と輝く名機達の傍らでひっそりと咲く徒花たちを紹介するこちらのコラム。
今回は2002年にネットがブチかました「カイゾクショック2」について紹介しましょう。
当該機は「トーフ2A」「エコトーフ」に続くデザイナー集団「デビルロボッツ」コラボの第3弾でした。
発売当時はちょうどBSフジでTVアニメ「トーフ親子」が放映されておりキャラグッズも見かけるようになった頃であり、したがって彼らがデザインしたキャラをモチーフにした台というだけでもそれなりに訴求力を持っていたと思われます。
実際、パチスロファンのなかでデビルロボッツを好きな人がどれくらいいたかはちょっと分からんのですが、パチスロから「トーフ親子」のファンになった筆者みたいな人間は確実に存在しておりグッズを買いあさったりしてたので、そういう人からすると、この「カイゾクショック2」はトーフシリーズの実質的後継機といっても差し支えありませんでした。
4号機・ネット/2002年
中身はぜんぜん違うけどね
とはいえ、「カイゾクショック2」とトーフシリーズでは中身が全く違います。
確変AT機だった「トーフ2A」、大量獲得+低純増AT機だった「エコトーフ」とはうって変わり、本作は純増10枚のテーブル式AT連チャン機で、仕組みとしては当時爆裂機のスタンダードになっていた「獣王」に近いタイプでした。
それだけだったら別になんてことはないのですが、コイツの名機たるゆえんはズバリ、そのATの当選・発動のシステムにあります。
なんとこいつ、通常時のリプレイ成立時にAT抽選が行わているのですが、正確にはそのリプレイを「ハズシた時に」抽選が行われるという狂ったシステムを採用しており、内部当選しててもリプレイが揃ったらそれが消滅してしまうという、「エコ」をウリにして初心者ウェルカムな雰囲気を醸していた前作とは全く異なる、上級者向けのゲーム性でした。
ちなみにAT当選のフローはリプレイ以外にもあり、そっちは従来のAT機と変わらない獣王システム。
従ってあんまりインストカードを読まない人は「また獣王ライクな機種が出てきたな」みたいな感じで普通にリプレイを揃えてたと思われます。
ちなみにリプレイによるATは成立時点でAT当選・非当選が決まってますが、外からはそれを完璧に見抜くことは出来ず。なので完全攻略の方法は全てのリプレイをハズす事でした。
ゆるくて可愛いのは相変わらず
演出面は例によってデビルロボッツ節、「ゆるかわ」全開の脱力系でした。
例えばATが確定するリプレイは「鉄のパンツ」が横切ります。
なんのこっちゃ分からんと思いますが、これは「鉄板」の略だそうで。
あと強烈に覚えてるのが、ボタン停止時に「タイガー」という声がするもの。これ第2停止になると「タイガータイガー」になり、第3停止でいよいよ「タイガータイガータイガー」まで進むと「トラ・トラ・トラ」で激熱となるなど。
この辺は「京都議定書」や「ぐいのみ」などよく分からんものが降ってきたら激熱の「エコトーフ」と共通の世界観と言えます。
ちなみにこの時期のネットの名機(?)としてはリール上部にドットマトリクスを採用したAT機「ジャングルビート」があります。
こいつはリール配列やシステムなどをモロに「獣王」に寄せたパロディ台に近い奴でしたが、「ターザンに育てられたスロットマシン」というキャッチコピーからしてクスッと笑えるのはおいといて、徹頭徹尾してジャングルをモチーフにしながらもなぜかドット上にベートーベンが現れたら大連チャン確定などのレア演出を備えていたと思います。
国士無双とかもあったっけな。
あれ別の台だっけ……?
総じて、今よりもゆるくて面白い時代ではありましたが、特に当時のネットの機種は遊び心が暴発してて独特の香りを放っていたように思います。
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