※『覆面パチンコ業界人T.,Kの忖度はナシの方向で』過去の連載まとめはコチラから。

世の中には数多くの忖度が溢れています。パチンコ・パチスロ業界も然り。

このコラムは、そんな業界の中心部に身を置く1人の開発者が、色々なしがらみを振り払ってお届けします。

最新機種や人気機種の秘話、メーカー関係者ならではの裏話まで。

もちろん忖度はナシ…の方向で。

やぁ。

T., K. だよ。

絶好調のスマスロ市場に満を持して今週「番長4」が導入されました。

当ブログは先週初の（?）お休みを頂いちゃいまして、その流れで今週はとても早い時期から記事を書き出しているんですが（本日火曜日）、単日の評価ではあるものの、その番長4の状況などからお話を始めようと思います。

SNS上にあふれる悲鳴や冷静な意見、そして導入法人さんにヒアリングしてみた結果、想像以上に苦しい状況でしたね…。

吸い込みだけはちゃんとスマスロしてるのにATがマイルド過ぎて、低設定は“ジワジワだけど着実に飲まれ続ける”という右肩下がりをひっくり返せない感に不満が高いようです。

「事故らないとやれない」機種は実際になにもこればかりじゃありません。ただ、元来がスマスロにしては高稼働を取りに行ったマイルドATなのにも関わらず、エンドユーザーにとっては「やれそうな入口」に立たせてもらえない、が市場とのミスマッチに繋がってると考えます。

それは現行恐らくTOP機種であるモンキーターンVが当たり＝ATであることにも裏打ちされていると思うんです。

ヴヴヴのようにAT入れるまで大変でもATに入れたことでの出玉力や上位に入れた後の希望に釣られて投資に没頭できる作りもトレンドの一つなのですが、今回の番長4はバランスを絶妙に取りに行ったが故の“どっちつかず”が非常に気になります。

とはいえ、私が大都さんが優れていると考える点は2つあって、

1つはこのスマスロ/スロット機の好況期に番長4という“誰もが”鉄板と感じられる機種を投下するにあたり、シリーズ中ではかなり少なめの2万台と抑えたこと。これによってGWまで、需要＞供給を維持しつつ濃厚な稼働状況で走れるだろうとの計算がなされている点でしょう。

２つ目。そもそも、ここのところ大都さんのスロットはかなり“当たっていません”が、でもね、ここにおいて「Re：ゼロ」を持っていることなんですよ…。だってさ、元はと言えばスロットメーカーっすよ?? 今、市場は完全にスロット優勢。ホールさんは投資の7割をスロット機に投下しています。その状況でスロットメーカーがパチンコ機でTOPランキング機を持っているという、なんというか“裏張り”戦略というか…。

まあ勿論、機械の実績がありきの偶発的な流れではあるんですけど、マーケティングとしてある程度でも意図的にこの方向性を探し出したとしたらマジで凄いなと思います。