このコーナーは一般のパチンコユーザーが勘違いしている事象を正していく不定期連載企画である。今回正していくテーマは「ボタンは押さなきゃ当たらない!?」である!!
ボタン演出初搭載からの長い歴史!?
もう何度も取り上げられている話だが、パチンコの台枠に初めて「チャンスボタン」を搭載したのは、2002年に登場した『CRダイナミックショット』(藤商事)である。ここから、パチンコにおけるプレイヤー参加型演出として「ボタン演出」が始まったワケだ。
ボタン搭載以前は、スーパーリーチなどのアツい場面で台をドツいたり、鍵穴をおさえたり、はたまた液晶を隠してみたりと様々な打ち手のリアクションがあったが、一番多かったのはやはり「ドツキ」だろう。中にはやたら激しくドツキまくる者もいたり、さらにはアツいリーチをハズした後ももちろんドツくので、周りの善良なプレイヤーからしたら迷惑この上なしだった。
そんな「ドツキ」行為から台を守るべく、登場したのが「ボタン」であったと言っても過言ではない。
そうした経緯の中で発展してきた「ボタン演出(チャンスボタン、PUSHボタン等々)」は、現在においてもプレイヤー参加型演出としてほとんどの機種に引き継がれている。相変わらず要所要所でボタンを押させることによって、プレイヤーに「してやったり感」などをもたらしているワケだが、さすがに最近では「ボタンを押さなきゃ当たらない」と思ってる人は少なくなってきたのではないだろうか!? 「ボタン演出が発生する以前のスタートチャッカーに玉が入賞した時点で大当りorハズレは決まっている」という認識は、これまで散々話題になってきたからだ。ただ、現在でも「ボタンを押すことによって早く結果を知り、時間を短縮させる」と考えている人は意外と多いようだ。
かつて「スキップ機能」が搭載可能だった時代は、本当に時間短縮することができたことは事実だ。しかし、現在では禁止になっており、結論から言えば「ボタンを押しても押さなくても回転時間は変わらない」のが現実になる。
ボタンを押しても押さなくても、当たる時は当たるし、ハズれる時はハズれる。一昔前の機種では、スーパーリーチの当落煽りでボタン演出を発生させ、内部的に当たっている場合でもボタンを押さなかった時は敢えて一旦ハズレに見せかけて復活演出となるものも多かった。が、最近では「ボタンを押さなかった時に発生する演出」を搭載している機種もあるくらい、ボタンにまつわる演出の幅はかなり広がっている。さらには、プレイヤーが物理的にボタンを押さなくても勝手に押してくれる「オートボタン機能」搭載機もたくさんあるほどだ。
いずれにしても、「ボタンを押しても押さなくても、演出に多少の違いは生まれるが、結果は一切変わらない」のが真実である。
ボタンの発展と共に台頭してきた連打厨!?
現在ではボタンだけでなく、大型のレバーや専用のデバイス(牙狼剣など)付きの台枠もたくさんあり、「ボタン演出」はかなりの発展を遂げてきたと言えるだろう。しかし、それと共に湧いてきたホール内勢力がある。それが「連打厨」だ。ゲームやパチンコにおいて、ボタンをやたらめったら連打する人のことをこう呼んだりすることがあり、パチンコにおいては最近だと『シンフォギア』関連の「デスガイジ」がネット上では有名かもしれない。ただ、後者の場合は演出的にレバーを何度も引かせるモードなので致し方ないとして、意味ない場面でもレバーをガチャガチャ引かれると、隣の善良なプレイヤーにとっては迷惑でしかないだろう。
こうして結果的に「ドツキ」行為に代わって台頭してきたのが「連打厨」なワケだが、「ボタンを連打してもしなくても結果は変わらない」と敢えて言いたい。もちろん、今でも「ボタンを連打しろ!」という演出が搭載されている機種は多く、それに従い実際にボタンを連打している人に対してとやかく言うつもりは毛頭ない。ただ、台の寿命もあるのであまりにも行き過ぎた強打によるボタン連打だけは遠慮して欲しいというもの。レバーなどのデバイスに関しても然り。最近では機種の設置自体が短いこともあり、ボタンが壊れている台などはさすがにほとんどないようだが、一昔前はザラだった。また、現在設置されている機種ならボタンを「長押し」すれば勝手に連打になるのがほとんどだろう。
とにかく、「ボタンを押しても(連打しても)押さなくても、演出以外は変わらない」。レバーも同様。大当りの抽選結果は、演出が発生する以前に既に決まっているのだ。
さて、ここまでパチンコの「ボタン演出」にまつわるエトセトラを述べてきたが、演出は所詮演出でしかなく、大当りには一切影響しない。「ボタンを押す」「ボタンを連打する」「ボタンを長押しする」「レバーを引く」「タッチセンサーをタッチする」等々、今のパチンコには様々なデバイスによる演出が存在し、それらをどのように楽しむかは全くもって個人の自由だが、他人に迷惑だけはかけたくないものである。
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