【第78回】収束と期待値を混同するな!
※『パチンコ正攻法』過去の連載まとめはコチラから。
たとえばあなたの目の前に、大当り確率1/320の台AとBがあるとしよう。
A台は時短終了後即ヤメの台
B台は時短終了後1000回転ハマった台
上記以外のデータはすべて不明だが、潜伏確変等はない機種とする。
さて、あなたはどちらの台を打つか?
そう訊かれて、Aと回答した人、残念ながらハズレである。
Bと回答した人もハズレである。
「A・Bどちらでも同じ!」と回答した方。
これもまたハズレである。
「A」も「B」も「どちらも同じ」も全部ハズレ?
いくら何でも意地悪すぎ、と思った方もいるかもしれない。
では、もしこの問題をパチプロ100人に投げかけたらどうなるだろう?
おそらくほとんどのパチプロは迷わず即座に「わからない」「選べない」等と答えることだろう。
つまり、「A」「B」「どちらも同じ」と答えた人々とは全く違う思考回路を持っていることになる。
では、なぜパチプロは「わからない」「選べない」と答えるのか?
それは単に「ハマった」とか「出た」という事実だけでは台を選ぶ理由にならないからだ。
回転率もわからない台を闇雲に選んでいてはパチプロ稼業が成り立たない。
せめて、出玉1箱で○○回転以上まわったとか、釘状態が良いからとか、台の性能がわかるような要素が1つでもあれば台を選ぶ理由にはなるだろう。
本連載でこれまでにも説明したように、波は読めないのだから、ハマった台でもいま出たばかりの台でも期待値は同じである。
確率は収束するのだからハマった1500回転分はどこかで戻ってくる期待がある…と未だに考えているとしたら、今すぐ改めてほしい。
確かに、大きくハマることもあれば、確率以上に出続けることもある。しかしそれは、ハマったから出たとか、出たからハマったワケではない。どちらも「たまたま」であり、両者に因果関係はないのだ。
たとえば今1500回転ハマったとしても、その後反動のようなものがなく、何十日も普通に出たり入ったりしたらどうだろう?
数十日の中で見れば1500回転分などちっぽけなものになり、結局、大体確率通りになってしまうものだ。
収束というのは「反動」ではない。ましてやこれを期待値と混同してしまうのはもっての外である。期待値とは過去のデータに関係なく、その台の抽選確率(スペック)と回転率(抽選回数)から導き出すものである。
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