ハネモノや一発台ではもちろんのこと、デジパチでも最近では盤面だけでなく筐体のあらゆるところに設置されてきた「役物(役モノ)」。
中には“ギミック”と呼ばれて巨大化したり、パチンコの進化とともに現在に至るまで発展し続けてきた。
そんな「役物の世界」を振り返るのが、このコーナー。
今回取り上げるのは、「CRタコラッシュ」(2010年・アムテックス)だ。
それでは、GO!!
名前に「ラッシュ」の付くパチンコ機がわんさか登場した時代!?
J-RUSHにパトラッシュにゴールドラッシュにシャカRUSH…当時一大ブーム(!?)といえるような「~ラッシュ」という名前の機種が続々と登場していた2010年、アムテックス製第一弾のパチンコ機として発表されたのが本機シリーズである。
2機種あり、ともに「新規性を求めた遊技性能」を有する「斬新な役物」を搭載した1種2種混合機で、『CRタコラッシュS3』はドット当選確率1/11.0・役物確率約1/11.2・大当り出玉約1400個(8C×16R)or約90個(8C×2R)・時短0or100回・3回ワンセットタイプ。コレをループさせる可能性のある「タコラッシュ」を搭載しており、初当り後に突入する時短中に貯めた保留(最大4個)を使用する「タコチャンス」で引き戻せれば再びタコラッシュに突入する流れ。『CRタコラッシュミニS2』はドット当選確率1/8.2・役物確率約1/11.7・大当り出玉約660個(8C×8R)or約90個(8C×2R)・時短0or100回・2回ワンセットタイプで、『S3』同様にタコチャンスでの引き戻しでループする。
ゲーム性について、まずはハネモノ同様にオトシ(OPEN)を狙って打ち始める。
オトシに入賞するとハネが開放する。
入賞した玉が「ヒトデ回転体役物」の赤枠に入れば、さらにその下にある「フグ役物」の口部分へ乗るチャンスとなり、フグ役物まで玉が運ばれればドットでリーチアクションに発展した。
フグ役物に入賞した際に発生する予告も豊富で、ドットで群やカットインが発生するだけでなくスベリ→順目停止から発展する擬似連もあったりした。また、タコ役物がリーチ中に色変化したり、全体的にフラッシュするアツい予告もあった。
リーチアクションも非常に多彩で信頼度の低い「ノーマルリーチ」「つるつるリーチ」「ガタガタリーチ」「押しつぶしリーチ」などから信頼度の高い「ミッションリーチ」「タコ真剣リーチ」「サメバトル・潜水艦リーチ」などまで存在し、かつ大当り確定の「全回転リーチ」「タコ踊りリーチ」が搭載されていた。
図柄が揃えば大当り。あとは右打ちで消化するのみ。初回大当りは3回ワンセットの『S3』が2R+16R+16R、2回ワンセットの『ミニ』が2R+8R。
『S3』はタコチャンス中に大当り(フグ役物入賞)を引くとラウンドバトルの「バトルボーナス(16R)」に発展し、対戦相手によって期待度が異なったが、勝率は約75%もあった。すなわち16R×3回ワンセットが約75%でループしたわけだ。
いずれにしても、本機シリーズは導入直後から攻略法が出回り、役物機の運命とも言うべき短命な末路を辿った。個人的には『ミニ』しか打ったことがなく、今思えば『S3』を打ちたかったなあ。
<つづく>
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